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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.08.23

マツシタ靴店の4代目として地域活性に励む
松下 善彦さん
小田原市浜町在住 53歳

人をつなぐ まちの理解者

 ○…1918(大正7)年、西洋靴取り扱いから始まった老舗の4代目。紳士婦人から学生靴、祭り足袋などで地域の足元を支えるほか、カラフルなサンダル「ギョサン」を世に広めた仕掛け人として知られる。「小田原を楽しんだり、来訪するきっかけとしてギョサンがより貢献できれば」と期待を込める。

 ○…少年時代から家業を意識し、経営を学ぶ専門学校から紳士靴メーカーに就職。製造や販売などを覚えて20代半ばで家業に入った。「思い入れある商品を取り扱いたいと悩んでいた時に出会ったのがギョサンです」。マリンスポーツ好きから、履きやすくて滑りにくい小笠原の漁師サンダルを本土でも取り扱ってほしいとの一言に可能性を感じた。「最初は茶色のサンダルで鳴かず飛ばず」と笑うが、インターネットやブログで発信を続け、街なかで履けるカラー展開を始めるとテレビなどで紹介され人気となった。現在の取り扱いは150種以上と、全国有数の「ギョサンの店」となった。

 ○…サーフィンや釣りを楽しみ、現在は妻と2人の娘、愛犬との家族時間がつかの間の休息。子どもが小さい頃は商店街活動やまちづくりに奔走してきたこともあり「子どもの思春期は妻に任せきりだったので、今は恩返しの意味もあって」と父親の顔で苦笑い。

 ○…地域経済人として地元活性にも注力。「若手経営者やさまざまな人をつないで、そこから生まれる化学変化が面白い」。今夏に本店を建て直し、飲食店なども入る予定の『and SEA』をオープン。「今度は海とまちをつなげたい。さまざまな人が集う場になれば」。まちづくりに武勇伝は必要ない。「よき理解者として次世代を応援することがまちへの貢献」と笑顔を見せる。

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