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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.11.01

ライブハウスや小田原で撮影活動を行う写真家の
Sato-Cさん(本名:上田哲司(さとし))
小田原市田島在住 42歳

好きなもの写し続ける

 ○…障害のあるアーティストの独創性やアイデアを評価するアートコンテストで入賞を果たした。受賞作品は2年前、国府津の海で撮影した冬の海とそこに差す光を捉えた独創的な一枚。「自分でも満点の出来。とにかく寒かった思い出だけど」と照れ笑い。「作品で美しい小田原の風景を見てほしい」

 ○…小田原市で生まれ育つ。高校生の時、映画で観た戦場カメラマンの姿に魅せられ、母に買ってもらったフィルムカメラを片手に飛び込んだのは都内のライブハウス。憧れのバンドの演奏シーンをひたすら撮り続けた。現像した写真を見せると、次第にバンドから声が掛かり現在は地元のライブハウスでカメラマン活動を行う。熱気あふれる一枚を撮りながら、静かな地元小田原の風景もカメラに収め続ける。ドラマチックな瞬間だけでなく何気ない日常を切り取る。「動と静、自分にとってどちらも大切なんだと思います」

 ○…中学生のころ、学校生活や受験勉強のストレスから次第にふさぎ込むようになり、精神障害と診断された。「ただ受け入れるしかなかった」。現在も治療を続けながら撮影活動を継続。「撮ってる時は心が落ち着く。セラピーになっているのかも」。カメラを持つこと、被写体と向き合うことが大きな支えになっている。

 ○…初となる写真集の発売を控えた2023年の春、交通事故に遭い入院。以降スランプに陥っていたが「最近調子が戻ってきた。今となっては笑い話かな」と前向きな姿勢。「挑戦を続けていきたい。入選作品だけで個展を開くとか」。息抜きはラジオと映画鑑賞。「知らない曲や作品が刺激になる」。常にインスピレーションを求め、シャッターチャンスを探し続ける。

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