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足柄

公開日:2012.09.01

北海道の小学校と交流10年以上に
竹筆の書家・望月秋羅さん(92歳)

  • 御影小学校の5、6年生の作品(バックに色あり)にそれぞれの手本を添える望月さん =南足柄市怒田の自宅で

 「大地、北海道、明日、満月、夢、嵐、心…」。子供たちが竹筆で書いた、さまざまな文字約40点の作品の一つひとつに手本となる字を書くのは、竹筆・竹峰流の師範、望月秋羅さん(南足柄市在住)。



 望月さんは今から約30年前に竹筆(毛を用いない)を開発。竹の筆に墨汁を付けて文字を書く作品づくりを始め、独自の世界を切り開いてきた。創作活動を続ける傍ら、成人学校などで教え竹筆書の味わいを伝えてきた。氏の作品は斬新さや芸術性の高さから日仏芸術20世紀展芸術世界賞を受賞するなど、海外を中心に多くの賞を受賞している。



 望月さんのアトリエに13年前に訪れたのが北海道の小学校で教鞭を執る経種英介さん(44)。「文字に魅力を感じた。戻って学校の子供たちに竹筆を紹介したらリアクションが良かった。毛筆の授業の後などに、字を書く楽しさを伝える一つで取り入れています。色んなもので書いてもいいんだ、と字を書くことに関心も高まりました」(経種さん)。



 経種さんが勤務する清水町立御影小学校では、竹筆は保護者も含めてよく知っているという。児童の作品を望月さんに送り、望月さんが手本を書き、文章等でアドバイスする交流は10年以上続いている。望月さんは「子供が喜んでくれるのが一番嬉しい。顔を思い浮かべながら一人ひとりに字を書くのは楽しい」と話す。

 

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