大井町の老舗酒蔵「井上酒造株式会社」(井上寛代表取締役)が5日、同町柳のいこいの村あしがらで、国の中小企業支援事業を活用して開発した「湘南ゴールドリキュール」の完成発表会を開いた。
井上酒造が開発した「湘南ゴールドリキュール」は、看板銘柄の日本酒「箱根山」をベースに、西湘地域の特産柑橘、湘南ゴールドと片浦レモンの果汁を贅沢にブレンドした混成酒(リキュール)。
果汁50%のリキュールならではの濃厚な果実の存在感と湘南ゴールドの甘さ、片浦レモンの酸味が、ふくよかな「箱根山」の存在感を引き立てている。
原料の湘南ゴールドは、この春に大井町で収穫された100kgと農産物直売所「朝ドレファ〜ミ♪」に出荷された600kgの計700kgを使用。果汁として使用できるのはおよそ2割程度と少ないため、今年度の生産量は700本にとどまった。今後は3年で2千本、5年で4千本の生産を計画している。
井上社長は「地産地消の日本酒リキュールとして皆様の協力を得て開発した。日本酒の新たなファン獲得に向けた呼び水になってもらいたい。良く冷やしデザート感覚で召し上がっていただければ」と話している。
井上酒造が活用した国の支援事業は経済産業省の地域産業資源活用事業計画。地域資源を使った新商品の開発や需要開拓を最長5年間、国などが支援する。関東地方での認定数は218件、県内では16件が認定されている(7月7日現在)。
小売価格は1本1200円(300ミリリットル)。ヤオマサ各店で販売している。販売に関する問い合わせは(株)ハシモト(小田原市成田182)【電話】0465・37・8011へ。
人気の湘南ゴールド
小田原市根府川で2000年に開発された湘南ゴールドは、07年に初めて500kgが出荷された。
昨秋にはUHA味覚糖の人気菓子『ぷっちょ』に採用され、大手コンビニが新商品のスイーツ原料に起用するなどメーカーによる原料確保が本格化している。
JAかながわ西湘管内での13年の出荷量は約68t。JAでは2年後の100tを目指し技術研究会を発足。さらに販路拡大に向けた振興協議会の発足に向けて準備を進めている。
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