大井町山田の中屋敷遺跡に焦点をあてた歴史講座が9月6日(土)に大井町生涯学習センターで開催される。 中屋敷遺跡は、縄文時代後期から弥生時代前期のゴミ穴(土坑)を中心とした遺跡。弥生時代前期の土器と同じ地層の土坑から、炭化したイネが出土して注目された。
昭和女子大が1999年から2009年にかけて発掘調査したところ、アワやキビや縄文時代の伝統的な食材だったトチも出土。放射性炭素年代測定で鑑定したところ、縄文時代後期から弥生時代前期にあたる紀元前5世紀から4世紀の頃のものと分かり、稲作伝来を解明する上でも貴重な遺跡と評価されている。
炭化したイネが発見された調査のきっかけとなった土器は1934年に道路拡張工事の現場から出土した「土偶形容器」。体の中が空洞で頭頂部に穴があり、中には乳児の骨片や歯が納められていた。高さ26・7cm、幅13・7cm。女性の長髪を表す頭部や乳房がかたどられている。
1961年に国の重要文化財に指定され、現在は町内の個人が所蔵し、複製したものが生涯学習センター2階に展示されている。
昭和女子大の調査による出土品は同大が保管している。2006年に出土品の一部が公開されたが今後の公開予定はないという。
最新の見解
6日の講座では発掘調査に携わった昭和女子大の小泉玲子教授から最新の見解を聴く。午後1時半〜午後3時まで。参加費無料。定員先着60人で要申し込み。
問い合わせ申し込みは町教育委員会生涯学習課【電話】0465・83・5409へ。
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