南足柄市関本の建設業・(株)下田組(下田和孝社長)で10日、富士山や箱根の噴火を想定した火山灰体験会が開かれ、同社従業員や関連業者、取引先企業など約40人が参加した。
同社は県との協定により、災害時に道路の復旧などを行うことが想定されることから、今回の体験会を企画。当日は従業員や関連会社、取引先企業の施設管理担当者などを招待。約40人が火山灰の特性などについて体験した。
下田社長は「公共道路の徐灰だけでなく、搬入口の確保など、事業への影響から取引先事業所の徐灰も求められる。いざとなった時に不測の事態が起きないように、本物の火山灰を見て触って体験しておく必要がある」と体験会の趣旨を話す。
今回の体験会は鹿児島県から、桜島の火山灰約1トンを取り寄せて行われた。
同社敷地内に従業員が手作りした装置を設置。降り積もった火山灰の乾いた状態と濡れた状態の違い、トタン屋根の上に積もった灰に雨が降った場合の荷重、目張りした窓からの屋内への火山灰の侵入、雨に濡れた火山灰の乾燥後の変化などについて検証した。
参加者らは「濡れた火山灰に足を取られて歩きにくい」「雨で火山灰が流れて側溝に溜まった場合、取り除くのが困難になる」など、それぞれの事業所での被害を想定していた。
下田社長は「災害時に実際に徐灰作業をする人たちに本物の火山灰に触れてもらい特徴を知ってもらうことで、それぞれの事業所の条件に合わせた対策が取れるのでは。当社としても地域の道路など、少しでも早い復旧が求められるので今回の検証を参考に対応策を検討していきたい」と話す。
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