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足柄 人物風土記

公開日:2017.03.04

一般社団法人「みらいのこどもたち」の代表で街づくりに力を入れる
遠藤 和美さん
松田町松田惣領在住 56歳

まちを笑顔でいっぱいに

 ○…「特技は誰とでもお友だちになれることかな」と笑う彼女のまわりにはアーティストや歯医者さん、主婦など様々な人が集まる。「この方は農業に力を入れてらして」「ライブ活動をしていて」と一人ひとりの魅力を伝え、結びつけるうちに人の輪が広がった。障害者福祉施設で働く中で2年前、コンサートなどの催しを企画する団体「みらいのこどもたち」を立ち上げ、昨年11月に法人化した。「子どもや高齢者、障害者など垣根を作らずに皆が楽しく過ごせる地域を作りたい」という想いがあった。

 〇…東京都小平市出身。中学生時代に出会った音楽番組が今の活動の原点。放課後はまっすぐ家に向かうほど釘づけだった。音楽目的がいつしか番組制作に興味を持つように。高校進学後は映画研究部で8ミリを片手に映画制作、大学生らとコンサートを企画するグループにも所属した。「イベント企画のノウハウはここで学んだ」

 〇…映像制作会社を経て運送会社に勤務していたときに出会ったご主人と結婚、20年前に開成町へ。久しぶりにイベントを企画したのは子どもが小学生と幼稚園生のとき。「ママではなく名前で呼びあえる息抜きの場を作りたい」と、個人でコンサート付ランチ会を開いた。「みんなの笑顔が嬉しかった」という。「もっと笑顔が生まれる場を」と文命中や丹沢湖でライブなどを開催。団体結成後は行政などとも連携して松田のゆめフェスタ、ママまつりなどにも携わるようになった。

 〇…13年前に交通事故でご主人を亡くした。当時息子は中2と小5だった。「急にポンといなくなっちゃって。仲間が助けてくれた」と話す。成長した子どもは夫が愛用したドラムを叩き、競輪選手を夢見た夫に影響されたのか自転車のロードレースに興味を持った。「誰もが楽しく過ごせる場所を作りたい」と今年、念願のカフェを松田町の自宅に開いた。またひとつ、笑顔が生まれる場所を増やした。

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