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企業庁三保ダム管理事務所で定年退職を迎える 吉野 雅之さん 松田町松田惣領在住 60歳

掲載号:2017年3月25日号

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気持ちはいつも三保に

 ○…「もう渡すのも最後になるかもしれません」。名刺を差し出すその顔は、笑っているようであり、どこかもの寂しげだった。西丹沢の水を湛える三保ダムの建設に携わり、県の土木事務所で県内初の道の駅整備や、箱根駅伝最後の直線となる芦ノ湖畔にある電線の地中化工事など「思い出に残るやりがいのある楽しい仕事に、たくさん携わらせてもらった」と目を細める。「最後は大好きな三保ダムで役目を終えたい」と懇願し6年前に”ダム管”へ戻り、3月31日付で定年退職する。

 ○…群馬県、赤城山山麓の昭和村に3人兄弟の二男として生まれた。工業高校の土木科を卒業し「田舎育ちで都会が嫌い」な青年は従兄弟に誘われ神奈川県で就職した。小学校時代からスキーが好きで冬になると蔵王へ行く。スキー歴は40年以上にもなり松田町の体育協会ではスキー部長を務めている。子どもたちが幼い頃は毎年のように雪山へ出かけた。「定年したら夏はテニス、冬はスキーをもう少し楽しみたいな」

 ○…「三保ダム」に名称が決まった日の就職だった。東名高速をバスに揺られ、正面に見える富士山と満開の桜が出迎えた初日の風景は、今も鮮明な記憶として思い出に残る。現場監督や図面を書くための手伝いに奔走した新人時代。山を削り狭い山道を32トンダンプが行きかっていた。24時間フル稼働の突貫工事から4年でダムが完成した。地域の将来や住民のその後の暮らしも大きく変えたダム建設に現場で携わった、現役最後の一人でもあった。

 ○…三保小学校で毎年行われる卒業記念のミツマタ植樹では、先輩職員にならいダムに流れ着く流木を使った碑を作り贈呈してきた。「有名になりすぎても困るけれど、季節ごとに咲く花々や静けさ、人の好さ、三保は本当に良い所」。”土木マン”としてこよなく愛した山北、三保地区に思いを寄せ、第二の人生へと歩を進める。

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