神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
足柄版 公開:2017年5月27日 エリアトップへ

タケ山古道が復活 寄(やどりき)の有志が再生

社会

公開:2017年5月27日

  • X
  • LINE
  • hatena
歳を感じさせない健脚ぶり。左下が古谷会長
歳を感じさせない健脚ぶり。左下が古谷会長

 松田町寄の住民がかつて茅場(かやば)へ向かう生活道路として使っていた古道がハイキングコースに生まれ変わった。虫沢地区の住民が1年がかりで山に入り山道として整備した。

 この古道は、松田山の北側にある尾根「タケ山」(標高710m)へ続く山道。かやぶき屋根に使うカヤを採りに行くための生活道路として戦前まで使われていた。 住宅の近代化によりかやぶき屋根の家が減り、山へ行く人はどんどんといなくなった。次第に草木が生い茂るようになり荒れていったという。

 この古道を整備し復活させたのは地元住民でつくる『虫沢古道を守る会』のメンバー。会長の古谷正夫さん(84)は「小学生の頃は家の手伝いでカヤを採りに山へ入っていた」という。 昨年4月、タケ山へと伸びる古道を復活させようと有志7人が集まり始動した。山の持ち主を探して許可をもらい、生い茂る木を切り倒す作業は1年に及び、炭焼き窯の跡や松の大木などかつての目印が朽ち果てた様子に「寂しい思いをした」という。チェーンソーやナタ、かけや、じょれんなどの道具や道標=写真下=や杭などの資材を担いで登るため、重いときには荷物が50kgにもなった。

平均年齢は69歳

 始まりは2008年に、地域の懇親会で小学校の同級生だった平賀康雄(こうゆう)さん(68)と山岸榮市さん(68)と、2人の担任だった古谷さんが「寄には良い道が眠っている。もっと地元の山に登ろう」と意気投合したのがきっかけだった。仲間を募り7人で会を結成。今では50代から80代まで平均年齢69歳の10人が集まる。

チャレンジデーにも

 山に囲まれた袋小路の寄には、山北駅や山北の八丁、秦野、山梨県道志などにつながる、”アリの一穴”ともいえる道がある。花嫁(花女郎)が来るのに通ったとされる『はなじょろ道』は有名で、ハイキングコースや登山道など地域資源として同会が再生してきた。その中のひとつともいえる「タケ山古道」で再生されたハイキングコースは、寄地区虫沢の長寿橋からタケ山山頂への全長約2Km、1時間30分ほどで歩けるハイキングコースとして整備された。

 23日には開通式・記念ハイキングが行われ、町内外から約70人が参加。80歳を超える参加者もいた。31日のチャレンジデーにも体験プログラムとして用意されており、誰でも無料で参加できる。午前9時に虫沢地域集会施設に集合し11時までを予定している。

 問合せは観光経済課【電話】0465・83・1228へ。
 

足柄版のトップニュース最新6

仁王門100年ぶり修繕

延命寺(松田町)

仁王門100年ぶり修繕

開山550周年事業で

4月13日

「のるーと足柄」利用1万人

松田町

「のるーと足柄」利用1万人

運行開始から半年

4月13日

学習机の天板、町産材に

山北町立川村小

学習机の天板、町産材に

「町の林業身近に」

4月6日

車両損壊等が連続発生

松田署管内

車両損壊等が連続発生

3月末に被害が集中

4月6日

副市長に初の女性起用

南足柄市

副市長に初の女性起用

岩田佳恵氏が就任へ

3月30日

最高栄誉の「まとい」受章

南足柄市消防団

最高栄誉の「まとい」受章

団長「活動に大きな励み」

3月30日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

  • 3月30日0:00更新

足柄版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook