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山北町シルバー人材センター 茶農家の救世主に 地場産業守る新たな挑戦

社会

掲載号:2017年5月27日号

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摘み取りに参加した会員と県・町の関係者 =山北町神縄
摘み取りに参加した会員と県・町の関係者 =山北町神縄

 担い手不足で栽培面積や収穫量が減少している足柄茶の農家を支援し、高齢者を中心とした就業機会を町内につくり出す取り組みを山北町シルバー人材センター(石川治夫理事長)が新たに始めた。

 三保ダムの南側にある7反(2100平方メートル)ほどの茶畑で18日、シルバー人材センターが自主事業として初めて取り組む一番茶の摘採作業が行われた。茶畑は三保地域振興協議会からシルバーが直接借り上げた茶畑で、今後は会員が担い手となり栽培される。

 この日は、シルバーが新規事業のために指導員に招いた、茶農家の山崎正次さん(76)=山北町湯触=から摘採の研修を受けた会員8人と、県農業技術センター足柄地区事務所の職員、農業振興コンサルタント、町役場の職員が参加。やぶきたの生葉860キロを摘採し、谷ケの農事組合法人グリーンティーあしがら荒茶工場に出荷した。

 山崎さんによると、収量は一般的な茶畑より少なかったが来年以降は2トンほどになるという。

 今後もさらに清水地区で3反の茶畑を借り受けて自主事業としてお茶を栽培することにしている。

直接借り上げ

 シルバーによるお茶の栽培は、昨年秋ごろ、県と町から打診を受け、深刻化する担い手不足に腰を上げた。三保ダムの完成時から地元が管理してきた7反の茶畑を1反あたり年間1万5千円で直接借り上げた。

 石川理事長(79)は「地場産業の衰退を食い止めることは社会的な要請ともいえる。受け皿になることはシルバーの将来にとっても意義深い」と話す。

 この事業は先進事例として国(厚生労働省)も注目。機材購入費など350万円を労働局が補助している。

仕事で健康に

 シルバー人材センターは、定年後でも軽作業などを通じて働くことで健康的に過ごしてもらおうと1975年に東京都に設置された。86年までに法制化が進み、現在は自治体ごとに法人組織が普及している。

 山北町では93年に会員数46人で「生きがい事業団」が発足。15年の法人化で山北町シルバー人材センターが設立された。

 94年に1千万円だった受託事業収入は17年3月に5倍強の5200万円まで増加。登録する平均年齢71歳の男女122人で年間約1300件の依頼を受ける。受託事業の84%は民間からの依頼という。
 

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