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公開日:2026.04.11

山北町 薫る野牧場 花坂さんに農水大臣賞 県内唯一の山地酪農家

  • 町長に受賞を報告する花坂さん

    町長に受賞を報告する花坂さん

 山北町大野山で「薫る野牧場」を営む花坂薫さん(36)が、2025年度「農山漁村女性活躍表彰」の「女性新規事業・チャレンジ部門」で農林水産大臣賞を受賞した。4月1日、町役場を訪れ湯川裕司町長に報告した。

 女性の農林水産業への参入など女性活躍推進のために優れた活動を行っている個人や団体を表彰するもので、今年は全国から6の個人団体が選ばれた。山北町から初めての受賞となった。

 花坂さんは県内初の「山地酪農」を行っている。輸入飼料に頼らず野芝という山の資源を牛の餌として活用する「持続可能な経営」に加え、牛乳の生産からソフトクリームなど乳製品の加工販売まで行う6次産業の確立、酪農家には少ない女性就農希望者からの相談やサポートを行う取り組みが評価された。

 「山地酪農」は牛が昼夜問わず放牧され、山に生える草の一種、野芝などを餌とする。野芝が地中30〜40cmまで深く根を張ることで、大雨や台風などの災害に強い山づくりとなる。「岩手の牧場で、台風時に野芝の部分だけが崩れなかったことに驚いたことが原点」と花坂さんは語る。

 花坂さんは岩手県で牧場を営む中洞正さんの著書「黒い牛乳」を読んだことをきっかけに、その牧場で働き、学んだ。2015年に、森林再生を目指す山北町共和地区の有志が中洞さんを招致した際、花坂さんが同行。これがきっかけとなり、翌年に移住することに。県牧場の撤退時期と重なったこともあり、地域からの支援を受けながら18年に開業した。

 5頭の牛とスタートした牧場は、現在13頭に。「土地の手続きや電気柵の設置など、常に町役場や地元住民の温かい支えがあった」と花坂さん。牧場の牛乳は、牛が食べる草に影響されるため、季節によって味が変わり、夏には草のカロテンでほんのり黄色く色づき、町内飲食店などでも販売されている。

 花坂さんは「日本では放置されている山も多いため、山地酪農がもっと広まってほしい」と話した。湯川町長は「花坂さんの存在が、新しい移住者や若者の挑戦を後押ししてくれるはず」と期待を寄せた。

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