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足柄 人物風土記

公開日:2017.06.03

松田ちょい呑みフェスティバルを実行委員長として牽引する
岡田 武司さん
松田町松田惣領在住 63歳

海育ちの松田思い

 ○…3枚綴りのチケットを買って参加店舗でのオリジナルメニューを楽しむ「松田ちょい呑みフェスティバル」。前回よりも参加店舗は増え、松田合同自動車のタクシークーポンが付き、富士急湘南バスの寄方面増便が実現した。実行委員長として「誰かがやるのではなく、とにかく自分で動かなくては」と、運営や人集め、書類作成から参加店舗への配布まで率先して取り組む。「みんなで町を盛り上げたい」思いはただその一点にある。

 ○…横須賀市の漁師町、鴨居で生まれ育った。山で竹を切りだした自作の釣竿を手に、漁師だった祖父の船に同乗して魚を釣り、素潜りでサザエやアワビを獲り銛で魚や蛸を突いた。見様見真似で魚がさばけるようになり、料理は昔から身近だった。工業高校を経て、東京電力に入社。休日は独身寮の仲間とスキーやキャンプに出掛け「『うまい』と喜んでくれるのがうれしくて」料理番を担った。

 ○…転勤を繰り返していた30代半ばに「山もあるし海も近い良い所だ」と松田に根を下ろした。50代で早期退職して仲町商店街に「旬彩居酒屋おかだ」を開店。電線の保守や建設工事、現場監督など様々な職務に携わった経験を活かして、店を自分で作った。得意だった料理は独学で腕を磨いた。「良い仕事は道具から」と包丁の切れ味は常に抜群の状態を保つ。開店して12年、口コミで老若男女が集う店に成長し、次第に地域への感謝が強くなった。

 ○…ちょい呑みの実行委員長は草創期を担った飲食店組合の組合長でお好み焼き店の店主に第3回目の開催から託され、今回の第6回が自身4回目の実行委員長となる。開催を前に「口で言うのは簡単。形にしていくのが難しい。他力本願でなく自分たちでやっていくという意識改革をみんなで持って取り組み、町を盛り上げていきたい」と意気込む。第6回松田ちょい呑みフェスティバルは6月6日と7日の開催。

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