全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会に出場する 瀧澤 雄太さん 山北町岸 35歳
繋がりつくる一手
○…横浜市中区の横浜本因坊(ほんいんぼう)で6月24日に開かれた『第63回全日本アマチュア本因坊決定戦』の県代表決定戦を連覇して、3度目の全国大会出場を決めた。昨年の覇者として「全国大会に行ける2位に入れれば」と挑んだ決定戦の全6戦を「楽な戦いはなかった」と振り返った。アマチュア日本一を決める全国大会は、8月19日と20日に囲碁の聖地、日本棋院で行われる。目標は「プロの大会に招待されるベスト8入り」
○…囲碁に興味を持ったのは小学2年の時。祖母に連れられ囲碁好きが集まる近所の家に行ったことがきっかけだった。小学4年生でプロの棋士に師事。毎週末、母と一緒に電車で新宿まで通い、中学2年時で全国準優勝まで腕を上げた。小田原高校から進学した早稲田大学では囲碁部の門を叩いた。大学4年生の時には、学生十傑戦と学生王座戦で優勝。25歳で初の全国大会優勝も経験した。プロに進む腕は当然ながらあったが、子どもの頃からずっと目標としていなかった。
○…「小学校の時は太っていた」という。山北中でバレー部に入部すると体が引き締まり、高校3年まで体重は変わらずに身長が伸び続けた。高校では陸上、大学ではトライアスロンにも挑戦した。完走はもちろん1秒を争い、過酷な競技に汗を流した。今でも高校時代の仲間と走るために集まり、かながわ駅伝などでは山北町の選手として出場。今年は丹沢湖マラソンにも出たいという。
○…警視庁に就職し10年以上勤めたが「自分の時間が取れない」と昨年、転職。今はエンジニアの仕事に就く。長年打ってきた囲碁好きな仲間で集まり研鑽を重ねるうちに、東京初台の碁会所で研究会を開くように。多いときは幼稚園児から60代まで40人が集うこともある。「プロの指導は高額ですからね」。「走ることも囲碁も人と人を結ぶ魅力がある」。そんな思いを持つアマチュア棋士として一手一局を重ねる。
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