男女混合バレーボール「西湘グルーヴ」の監督としてチームを全国優勝に導いた 加藤 有二さん 山北町山北在住 62歳
まんまる、丸く
◯…バレーボールといえば高々とジャンプして強烈なスパイクを決めるアタッカーが花形だが「バレーはみんなで繋ぐ競技。体と体が接触しないのがいい」と目尻を下げる。静岡県御殿場市で先ごろ開催された50歳代の8人制男女混合のバレーボール全国交流大会で「西湘グルーヴ」を初優勝に導いた。監督として、チームとして長年手が届かなかった悲願の初優勝に「いやぁ嬉しかったですねぇ」と、深く何度も何度もうなづき喜びを語った。
◯…小田原市生まれ、南足柄育ち。岡本中への入学と同時に剣道部に入ったが、体育の授業をきっかけにバレー部に入ることになった。「お前バレー部に入れ、と先生にいわれた。どうやら剣道部とバレー部の先生との間で話がついてたみたいだね」と振り返った。「当時は文中と寄中が強くて、なかなか勝てなかった。それでも3年の時にようやく文中に勝てた。あれは嬉しかった」。笑いジワがさらに深くなった。
◯…監督として一番に心がけるのが「チームを丸くすること」。全日本で活躍した選手からインターハイに出場した選手、草バレー出身の役場の管理職などチームのメンバーは個性派ぞろい。一丸となり本気で勝ちを求めるのがチームスタイルだ。「闘いですよ。だから選手もベンチもサブも一丸となることが大事。試合後はみんなオジサンだけどね」と笑った。
◯…電気工事の会社を営み、2つ年下の奥さんと山北で暮らす。一男一女に恵まれ、娘が昨年嫁いだ。「奥さんも自分も親をうんと大事にした。それを見ていたのか」娘夫婦は誕生日など家族の節目にはケーキを持って実家を訪ねてくれる。好物は奥さんが作るカボチャの煮物。「煮物はなんでも美味い」。町では30年近くバレーボールの普及に力を尽くし、現在は体育協会の会長も務める。憧れの選手は元全日本の大古誠司。11年前に一緒に撮った写真が家宝で、額に入れ、飾っている。