住民主導の生活支援サービス組織「おたがいさまネット中家村」を立ち上げた 小川 周作さん 開成町吉田島在住 74歳
「自分にできることは進んで」
○…4月から開成町の中家村地区でスタートした住民同士で日常生活の“ちょっとした困りごと”を支援する組織「おたがいさまネット中家村」の会長を務める。2013年から自治会長として地域づくりを考える機会が増えたことがきっかけ。「高齢化が進む中で、地域でも何かしないといけないと感じた」。17年に南足柄市の岡本地区で開始した住民同士の生活支援サービス組織の代表を訪ね、立ち上げ準備や運営方法などを学んだ。「今すぐ必要なくても、もしものときに安心して相談できる場所がある。そんな存在になれば」と話す。
○…相模原市生まれ。児童会長や生徒会長になるなど、子どもの頃から親分肌。工業高校時代は山岳部に所属して15キロのボッカを担いで丹沢を登ったことが良い思い出。卒業後は日本電信電話公社に就職、通信設備建設の予算管理などに携わった。23歳で結婚した山北生まれの奥さんとは電話交換台の修理が縁で出会った。1979年に開成町へ移り住み3人の子どもを育てた。現在は妻と息子夫婦、娘、孫の6人で暮らす。奥さんの母のソバ打ちを引き継ぎ、家族や自治会内の活動で振る舞うことが楽しみ。5年ほど前から仏像彫刻教室に通う。限られた道具で制作した、いにしえの仏師に思いを馳せながら、黙々と彫り進める。
○…いつも心がけていることは「進んだ道に進んだ根を残す」こと。自分にできることは進んで取り組む。自治会長のときに歴史や絵手紙などのサロンを設け、15年には60年ぶりに道祖神太鼓を復活させるなど、地域交流の場づくりに力を注ぐ。現在は、おたがいさまネットと老人会の会長を兼務。「どちらも高齢者を見守り、支え合う組織。2つを上手く融合させること」が目標だ。「世話焼きだから…」と笑った。
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