足柄版 掲載号:2018年7月21日号 エリアトップへ

神奈川県茶品評会で優等を初受賞した 細谷 晋之(くにゆき)さん 山北町谷峨在住 32歳

掲載号:2018年7月21日号

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”足柄茶”発祥の地の3代目

 ○…山北町谷峨で茶園を営む専業農家の3代目。箱根外輪山の北端に位置する寒暖差が大きい谷峨の山間部では良質なお茶が育つ。祖父からの畑と、耕作を引き継いだ畑はあわせて3ヘクタールあり、足柄茶の生産に家族総出で取り組む。今年の神奈川県茶品評会では自ら育てたお茶が初めて、最高位の優等(農林水産大臣賞)に選ばれた。「自信がなかったので驚きました」と、望外の結果に笑みがこぼれる。

 ○…1985年、谷峨の生まれ。旧清水小中から山北高校を経て東京農大農学部へ進んだ。自宅の隣にある荒茶工場の機械音が好きで、5月の繁忙期に入ると「手伝いが遊びになっていた」。収穫した生葉をコンテナから掻き出す仕事がお茶づくりの一歩目。「家では優しくて工場では厳しい」祖父と父の背中を見てきた。「継げと言われたことはなく、自然と継ぐ方向へ進んだと思います」と言葉を丁寧に紡ぐ。

 ○…番茶の収穫もひと段落するのがこの時季。そうなるとプロ野球が気になりだす。ベイスターズファンだが「最近は人気があってチケットがなかなか取れない」。そのため神宮球場のヤクルト戦に行くことが増えた。外野席に陣取り、選手の一球一打に歓声を送るのが「趣味」。青年会や消防団の先輩と過ごす時間も多く「かわいがってもらっている」という。

 ○…大学卒業後の2年間、静岡の研修機関で茶の学びを深めた。寮生活から戻った24歳で家業に入り、祖父と父から荒茶製造を学んできた。昨年春に祖父が他界してからは毎朝、祖父の写真を工場に持ち込んでいる。「まだまだ自信がない。葉は日によって違い、揉み方にも悩む。まだまだです」と背筋を伸ばす。谷峨がある山北町清水地区は「足柄茶発祥の地」。強くそれを意識している。

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