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公開日:2018.08.04

開成町新庁舎
9月から本体工事
公共施設では国内初、消費電力8割減へ

  • プールが撤去された庁舎建設地

  • 東側からの鳥瞰図

  • 正面の完成予想図

 開成町の役場新庁舎建設に向けた工事契約議案が25日に町議会で審議され、全会一致で承認された。東日本大震災を機に町が進めてきた新庁舎建設は今年9月にも工事が本格化することになった。

 1970年に建設された現役場庁舎は、2011年の東日本大震災で外壁に複数の亀裂が入り、壁の一部が崩落するなどしたため、府川裕一町長が防災拠点としての機能性や安全性を疑問視。11年11月に庁内でプロジェクトチームが発足した。

 その後、専門家らにより庁舎整備の方法などが検討され、人口増加で多様化する行政サービスや情報技術への対応、町民の利便性向上の課題も踏まえ新庁舎建設に向けた動きが加速していった。

 今年2月に新庁舎の実施設計が完了。本体工事に向けて役場前のプールが解体されている。

 新庁舎は基礎免震構造の地上3階建てで木質素材を随所に取り入れる。省エネに配慮した「低炭素型庁舎」で建築物省エネ性能表示「BELS」の「Nearly ZEB」と、同評価基準の最高ランク「五つ星」の認証を受けた官公庁としては国内初の建物となる。

 建て替えにあたっては府川町長の肝いりでこの「ZEB庁舎」を標榜。豊富な地下水を空調熱源として利用し、太陽光発電の導入などにより標準的なビルよりも79%の省エネが実現可能となる。

 本事と外構の工事費は22億8204万円。8月21日に起工し、工事が順調に進めば2020年4月に新庁舎が稼働する。

 工事を前に府川町長は「すべての方に心から感謝を申し上げたい。震災から7年、ついにスタートラインに立てた」としている。完成までに2度ほど一般向けの現場見学会を開催する予定という。

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