足柄 政治
公開日:2018.12.15
特別寄稿
振り返って〜感謝〜
大井町長 間宮恒行
5期20年にわたり町長として大井町政を担われ、12月21日の任期満了をもって退任される間宮恒行町長に退任の寄稿をお願いしました。
※※※
今年は私が町長に就任して20年目の年であり、「平成最後の」と様々な場所で冠される、日本にとっても大きな節目の年です。
町長にとって重要なことは、先見性を持ち方向性を見出すこと、そして判断を誤らないことですが、体力や気力が充実していることが必要です。今は健康に問題ないものの、古稀を迎え、今後大病を患ったとしたら執務に大きな影響をおよぼし、ご迷惑をお掛けしてしまうと考え、身を引くことを決めました。
町長としての20年間を振り返ると「感謝」と「未来への期待」という言葉が浮かびます。何よりも町民の皆様、議員、行政委員、職員、神奈川県知事をはじめ、他市町村の首長や県の職員、企業や団体の皆様などここでは挙げきれないほどの方がご支援くださいました。感謝の念にたえません。
平成10年12月22日が私の町長就任日でした。「ヘルシータウン大井」を掲げ、町民の健康と財政の健全化の達成を願い、自筆した般若心経を胸に初登庁し、助役を筆頭に全職員が歓迎の出迎えをしてくれた感激は今でも鮮明に覚えています。
就任式では「公平・公正で町政を行う」という話をしました。年内4日間の執務日は怒涛のうちに終わり、翌年も周囲に助けられ、順調に船出をしました。
私が就任した頃は、バブル経済破たん後の厳しい時代で、足柄上地域も全国と同様に市町合併が議論されました。結果として合併は見送られましたが、これが現在の広域連携に繋がりました。
この20年間はさまざまな事業に取り組みました。大井幼稚園や学校給食センターの建設、小中学校の大規模改修工事を行うとともに、ソフト面でも教育環境の充実を図りました。また消防団第二分団を復活させ、自治会館の建て替えも行いました。神奈川県町村会の会長を務めた際は、情報システムに関する事業組合を設立して先進的なシステムを導入し、全国的なモデルケースとなりました。
さらに県からも多大なご支援をいただき、インフラの整備や太陽光発電所の誘致、未病バレーBIOTOPIAの一部オープンなどを成し遂げることができました。
一方、昭和43年に第一生命保険相互会社が大井本社を開業して以来、同社には町の発展に多大なご貢献をいただきました。その存在なしに大井町の発展は語れません。同社跡地は現在ブルックスホールディングスに譲渡されBIOTOPIAとして生まれ変わりましたが、未来に向けてさらなる発展を願っています。また、役場庁舎北側の土地区画整理事業も順調に進展しつつあり、町の新たな顔となることを期待しています。
皆様のおかげで20年の歳月が穏やかに終わります。今後は新たな大井町の発展を見守ってゆきたいと思います。
長い間、本当にありがとうございました。(了)
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