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足柄版 公開:2019年7月6日 エリアトップへ

「テレビで応援しますよ」 渡辺前監督始球式を前に

スポーツ

公開:2019年7月6日

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「彼の活躍からは元気をもらえる」と内藤さん(左)と井上さん
「彼の活躍からは元気をもらえる」と内藤さん(左)と井上さん

 明日開幕する第101回全国高校野球選手権神奈川大会の開会式(横浜スタジアム)で横浜高校野球部前監督の渡辺元智さん(松田町出身)が始球式を務める。「テレビで見させてもらいます。彼の活躍は我々もうれしい」。そう口を揃えるのは渡辺さんと小学校時代の同級生で松田町在住の井上清美さんと内藤博さん(共に74歳)だ。二人は渡辺さんと小学4年まで共に過ごし、松田山や酒匂川を駆け回り、時にはいたずらもした親友だ。

 その中でも「彼はとにかく野球が好きだったな」と学年関係なく仲間たちと田んぼで三角ベースをすることが日課だった。内藤さんの自宅には当時、松田山で拾ってきた木をナタで削って作ったバットが残り(松田町役場2階で展示中)、渡辺さんが故郷を訪れた際「これ覚えているか」とバットを見せると微笑みながら懐かしんでいたという。

 一方、井上さんは渡辺さんとは幼稚園からの友人。渡辺さんが小学4年時に松田町を離れてから手紙のやり取りを重ね、今も互いの近況を報告し合う。その年月は65年間に及び「私も手紙がこんなにも保管してあるとは思わなかった。母が残しておいてくれた」と地元の祭りの誘いから互いの高校入学の知らせ、横浜高校での近況を知らせるものに至るまで。互いの成長を記した手紙は今も宝物だ。「当時はこんなにすごくなると思わなかった」と話す井上さん。渡辺さんも「彼は当時から秀才だったから。私は見よう見まねで返事をしていましたよ」と応えた。

地元からエール送る

 2007年に松田町で行った講演会をきっかけに約100人で同窓会を実施。これがきっかけとなり、渡辺さんと地元との縁が深まった。2015年夏に横浜高校の監督を退き、翌16年からは松田町ふるさと大使として故郷に尽力する渡辺さん。「松田町に帰ってくると顔色が違うと言われることもあるみたい。今も全国を渡り歩いて忙しそうだけど我々も今年75歳になるから体に気をつけないと」。2人はこれからも甲子園通算51勝、全国優勝5回の名将に地元からエールを送り続ける。
 

渡辺前監督からプレゼントされた色紙
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