南足柄市苅野にある養豚場「農場こぶた畑」が飼育数を必要最小限に抑えたり、飼育の餌や環境に配慮したりするなど、独自の小規模型の飼育に取り組んでいる。
「農場こぶた畑」は、相原海さん(41)が2002年に始めた。豚の飼育から精肉の販売までを手掛けている。もともと動物が好きだった相原さん。将来の職業を模索する中、本来「産業廃棄物」として扱われる糠やおからといった素材を動物の餌に用いている養鶏場の取り組みや、地面に木くずを敷き糞尿をたい肥化する養豚場の飼育法等に面白さや可能性を感じ、自らも畜産を始めることにした。
豚舎では現在、母豚3頭を含む35頭ほどを飼育する。頭数を抑える理由には1頭1頭しっかり世話ができる環境の維持を大切にすることに加え、生育スペースを確保することで、豚のストレスの軽減や病気の発生の抑制といった効果へも期待できるという。
「餌は地域で出るものを使い、できた肉は地域の人が食べる」といったように「地域循環型」を大切にする相原さん。実際に、地元の飲食店で出たパンの耳やうどんくずなどを使用している。
独自の経営スタンスについて、相原さんは「一日中豚のことを考えて世話をしている。色々な畜産の在り方があるが、自分が付き合いたい豚の形で飼った方が、自分の人生としてはいいかな」と話している。
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