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総合診療科・岩渕敬介医長に聞く― 足柄上病院とコロナの今
日々、新型コロナの治療にあたる総合診療科の岩渕敬介医長に病院の現状や感染傾向などについて話を聴いた。
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足柄上病院のコロナ病床は28。8月はずっと満床で、退院が出てもすぐ埋まり、搬送要請を受けても断らざるを得なかった。9月に入り、感染者数が減少に転じ、病床に余裕ができ始めた。しかし、容体が急変しかねない自宅療養者の増加や学校再開もあり、まだ予断を許さない状況だという。
病床に空きがあっても、同院が1日に受け入れられるコロナ患者は3〜4人。完全防護具をつけ入院前後準備を行うのに約1時間、看護師も通常の倍が必要だ。ひとたび集団クラスターが発生しようものなら、ベッドも人も対応の限界はすぐそこだ。
無症状でも感染させる
新型コロナ感染者は軽症・無症状の人も多いため無自覚に出歩き、感染を広げてしまう。発症2日前からウイルスを放出しているので、熱・咳・下痢・嘔吐等の症状が出てから隔離しても、すでに感染を広げていることがある。「感染したかもしれないことを怖くて言えずに通勤・通学するのではなく、調子が悪いことを言いやすい周囲の環境も拡大防止には重要」。
若い世代が外から持って帰ってしまい、家庭内で感染を広げるケースが激増。家族全員感染も珍しくない。現状では、まだまだ収束という未来が見通せない中「ワクチン接種による抗体の獲得が、現時点で選択できる唯一の希望だ」と岩渕医長。これまで同院には2回目接種後から2週間経過してからの入院患者はいないという―。
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こどもタウンニュースけんせい4月18日 |
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