開園50年を迎えた、町立開成幼稚園の園長を務める 米山 孝さん 御殿場市在住 64歳
「笑顔」が原動力
○…「遊びは学びにつながる」を信念に、園児たちがのびのびと遊べる環境をつないできた。開園50周年式典は新型コロナの影響で1年遅れ、10月に行われた。県内の公立幼稚園ではトップの園児数を誇り、親子で卒園生も多数。「これまで以上の活性化と町民に愛される園を目指したい」と気持ちを新たにする。
○…昆虫採集など自然の中で遊ぶのが好きだった少年時代。勉強嫌いで、中学・高校時代はバレーボール部で汗を流した。高3の時、進路相談にのってくれた尊敬する教諭に影響され、同じ道を目指す決意をしたという。帝京大学教育学部を卒業後、22歳で山北町立川村小学校4年生の担任に。開成小などを経て57歳の時に川村小学校の校長になり定年退職した。
○…教諭時代に交流のあった当時の開成町の教育長から誘いを受け4年前に幼稚園の園長に就任した。先生が楽しめる環境づくりをめざし「先生が笑顔で取り組めば、子どもたちも自然に笑顔で溢れる」とにこやか。園庭で遊ぶ園児の声が園内にも響き「元気が一番」と話す横顔はすこぶるやさしい。教諭からのアイデアを積極的に取り入れ、自身はそのサポートに徹し「先生がやりたいことをやれる体制を整えることが私の役割」と。
○…10年前、「地域の自然環境を伝える」をテーマにした授業の資料用に写真を撮り始めたことがきっかけで、野鳥の撮影が趣味に。夫婦で全国を回ることもしばしば。「特にキビタキが好き。喉の橙黄色が魅力的なんだ」と目を輝かせる。毎回希望の野鳥が撮影できるわけではなく、空振りで帰ることのほうが多い。「撮影できなくてもその過程が楽しくリフレッシュになる。コロナが落ち着いたらまた行きたいね」。明日につながる活力の源だ。