足柄 人物風土記
公開日:2023.12.09
第62回伊勢神宮奉納書道展で文部科学大臣賞を受賞した
椿 秀抱さん(本名:椿景子)
南足柄市塚原在住 76歳
文字に世界を込める
○…伊勢神宮奉納書道展の一般半紙の部で最高賞となる文部科学大臣賞を受賞。毎回1人しか選ばれない、まさに日本一の称号だ。「まさか自分が、と思った。賞状をもらってようやく少し実感が湧いてきた」と驚きつつも喜びを噛みしめる。6〜7年前から同じ字で挑み続けたことが結果に結びついた。「書き込みの完成度を高めたことが評価につながったのだと思います」と話す。
○…小田原市出身。小学3年生の時に地元の公民館で開かれていた書道教室に通うことに。「父親の字がすごくきれいで。字が上手に書けるって良いなと思って通い始めました」と自身の原点を回顧する。その後一度離れるもそれから約20年後、小学1年生になった長男を書道教室に通わせたことを機に再び筆を手に取る日々が始まった。「手紙の字がきれいだと受け取る相手もうれしいと思って」
○…息子家族4人と2世帯住宅に住んでおり、隣にも息子家族4人が住んでいるため、家の中は常ににぎやか。孫の世話を頼まれることも多いといい「孫からパワーをもらって元気でいられるの」とにこやかな「ばあば」の顔を見せる。一方で孫の習字を見るとなると、かける言葉にも熱が入る。「自分が手を添えてしまったら孫の作品にはならないからつい口を出しちゃうの」と笑う。
○…書道に本格的に向き合い始めて45年。「とにかく字を書くのが好きだから」と話す通り、練習を休んだのは親の葬式があった日ただ1日だけ。月2回の教室以外の時も暇を見つけては自宅で半紙に向き合っているという。「自分が表現したい世界は、どの文字、どの書き方、どの道具があれば書けるか、常に考えてる」。日本一に輝いてもなお、探求心は大きくなるばかりだ。
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