戻る

足柄 人物風土記

公開日:2024.02.03

東京都交響楽団のバイオリニストとして活躍している
双紙(そうし) 正哉さん
開成町在住 51歳

生の音楽を体験して

 ○…首席奏者として、第2バイオリンをまとめている。メロディを担当する第1バイオリンや管楽器の伴奏をすることが多い第2バイオリンは、他の楽器に合わせる応用力が求められるという。音に深みを出し、時には他の楽器を誘導する。「メロディの楽器の演奏が映えた時が1番うれしいですね」とにこやか。

 ○…4歳の時に見たテレビ番組でバイオリンに興味を持ち、翌日には教室に入学。小学6年生の時には、コンクールで文部科学大臣賞を受賞するなど頭角を現した。高校、大学は生まれ故郷の北九州を離れ、東京の桐朋学園で音楽に打ち込んだ。「敵わないなと思った同級生もいたが、負けじと必死に練習する日々でした」と振り返る。

 ○…大学卒業後は東京交響楽団(東響)に入団。多忙な日々を過ごしたが「ここで経験した多くの場数が今につながってると思う」と。その後ウィーンへ1年間留学。「自分なりの演奏」を追求してきたが、本場の音楽に触れる中で「作曲者の意図に沿った演奏」の良さに気づいた。帰国後は東京都交響楽団(都響)に首席奏者として入団。今でも本番前にはとても緊張してしまうと笑うがそれは「お客さんに自分達のベストの音楽を提供する」という責任感の表れ。「不安や苦しみの先に奏者としての楽しさが待ってますから」

 ○…自然豊かで活気にあふれる開成町に魅力を感じ昨年、母親と妻、愛猫とともに移り住んだ。同じくバイオリニストの妻とは、地元自治会のイベントで演奏したこともある。今後は小学生にも生のバイオリンの音を感じてほしいと考えている。「間近で音を聞くと、迫力や振動が伝わってくる。その体験が記憶に残り、将来コンサートなどに足を運んでくれるといいですね」

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

足柄 人物風土記の新着記事

足柄 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS