南足柄市森林ボランティア協議会の会長として環境保全に取り組む 櫻井 宏之さん 大井町金子在住 60歳
次世代に森林整備を指導
○…森林整備を行うボランティア希望者に技術指導を行う「南足柄市森林ボランティア協議会」。入会するのは、地元からを中心に毎年5人前後で、現在約30人が所属する。会員が所有する広町の約1ヘクタールある「モデル林」を使用し、下草刈り、枝打、植樹などを指導する。「会員だけでなく、一般市民も参加できるイベントや研修会を開催し、環境保全のため森林が担っている役目を伝えていきたいですね」
○…会は2007年に発足。会長には23年4月に就任した。就任直後はコロナ禍明けで、活動も自粛を強いられていた。活動に参加する会員も少なくなる中、「特に若い人に地元の森林に目を向けて欲しい」と、今年から吉田島高校に声掛けして、生徒と協働でモデル林を整備する取り組みをスタートさせた。「若い人たちの感性は素晴らしく、彼らのイキイキとした目を見ていると将来の環境保全にも希望が持てますね」と優しく目を細める。
○…南足柄市生まれ。妻と2人暮らし。県外に住む3人の孫が遊びにくると、「ついつい何でも買ってしまうのですよ」と苦笑い。昔は夏になると、朝早く起きてカブトムシ・クワガタ採りに出掛けた。「整備された森林には、子どもの好きな昆虫が多くいます。そのような環境に少しでも戻したいですね」
○…小田原市の造園会社から、10数年前に開成町の(株)木村林業に転職した。「安価な海外産材の流入など難しい面はありますが、品質など国内産材でも勝負できる要素は数多くあります」と、森林整備には国内林業の担い手の増加が不可欠と感じている。「若者が働きたくなるような職場環境の整備を、社会全体で考えていかねばなりません」と強調した。
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