足柄 意見広告
公開日:2025.09.20
活動報告
守るために攻める
大井町議会議員 山崎まさひろ
気象庁の3カ月予報を見ると、全国的に気温が高い日が続くようです。「夏は終わったから大丈夫」とか「7〜8月に比べればまし」と考えるのは危険です。温度や湿度、日射・輻射熱の状況、人混みなど、自分がいる場所の熱中症リスクを理解し、対策を怠らないようにしましょう。
さて、私は9月2日の大井町議会第3回定例会の初日に一般質問に立ちました。今回は「大井町の将来像」と「地域防災計画」の2項目。大井町がどこへ向かっているのか―、そんなビジョンを問いました。
認知度大事なワケ
今回の一般質問の冒頭、私は「この町が関東や県内でどれくらいの認知度があるだろうか」と問いかけました。地域経済の活性、移住・定住の促進、シビックプライドの醸成には「外から知られていること」が欠かせないからです。
冷静に見ても大井町と同じように都心へのアクセスがよく、自然の豊かさをアピールするコンパクトな地方都市はたくさんあります。その中で抜きん出て、知られて、初めてモノゴトの遡上に上がります。つまり選ばれるためには知名度の低さは致命的なのです。
機会を生かそう
今の話は私の質問内の「来年の町制施行70周年に向けた取り組みは」につながります。言うまでもなく、町制施行70周年は町を外に知ってもらうチャンスだからです。町長や所管課の答弁の概要は、既存の事業に冠を付けて行うこと、新たなものも検討しているがまだ答えられる段階にないこと、キャッチコピーなどは総合計画のものを踏襲するといったものでした。
これを聞き、私は「なんてもったいない」と思いましたが皆さんはいかがでしょう。「そんなものだよね」と思うでしょうか。
できるのは即行動
目の前にある事象をチャンスと見るかどうかは組織の文化にもよるでしょう。少なくとも答弁からはチャンスと捉えているようには感じられず、10年ごとの節目を祝うのは一般的だからやる、という印象でした。
私なら、70周年に向って今年から助走を始めます。町がニュースになるようSNSを活用したり、多数委嘱してきた町のアンバサダーや大使等に協力を呼び掛けたり、ネットにつながるメディアに働きかけるなど、お金をかけずできることはいくらでもあります。キャッチコピーなど募集せず庁内で決めたとしても、町職員のPRに対する本気度が伝わるような気もします。町の積極的な姿勢が強く望まれます。
やはりビジョン
最終的に、これらの話は私の質問の柱だった町の将来像でまとまってきます。2040年には生産年齢人口が急減し、労働力の確保や生産性の向上などが課題などということは、人口減少、少子高齢化といった構造的な問題から来るものですので、数十年も前から想定できたことです。
暮らしを守るのは一番大事ですが、毎年毎年、目の前の財源確保策に焦点を当てているだけでは、税収増や持続的運営を可能にするための手が薄くなりかねません。起債や基金の取り崩し以外に歳入を増やすには税収を増やすのが主です。守るためには攻めの戦略を忘れてはなりません。
人命を守るために
災害対策の最優先は人命を守ることです。必要なのは、事前準備ですが、これは多岐に渡るとともに、時代とともにアップデートが必要です。例えば、備蓄や避難所を目標数値通りに確保できたからといって終わりません。高齢者、障害者、乳幼児といった避難行動要支援者を把握し、個別の避難計画を策定しても、まだできることもあります。防災対策においては、目標はゴールではありません、次の課題対応までにクリアしておきたい通過点なのです。今回、備えの状況を聞きました、国の目安の数値との差異が答弁の主でした。見るところを変えれば、もっとよい備えになるはずです。
山崎まさひろ
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TEL:0465-83-5406
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