足柄 人物風土記
公開日:2026.08.08
ちょこボラ円中ブロックの代表を務める 福井 寛暉さん 開成町中之名在住 82歳
温もりある地域を
○…「依頼を受ける側も生きがいを感じながらやっています」とにこやか。開成町の円通寺・中之名地区(円中地区)に住む約50人のボランティアが地域住民の日常生活におけるちょっとした困りごとをサポートし始めて4年が過ぎた。今ではごみ出し、犬の散歩、囲碁の相手など、年間約200件ほどの依頼に対応するが「増えれば増えるほど、会員たちの張り合いにつながる」と、その横顔は余力たっぷりだ。
○…自身が会長を務める老人クラブ「円中長生会」で、足腰の衰えが原因で参加をあきらめる会員をたくさん見てきた。一方で「少し手を添えれば、地域とのつながりを切らずに済む人もいるのでは」と考えた。心身の健康維持や認知症予防にも、人とのつながりは欠かせない。そこで「支え合いの仕組みを作ろう」と、社協や自治会に相談し、団体を立ち上げた。
○…新潟県の佐渡島で生まれ、小学1年で開成町に移り住んだ。定年まで平塚市役所に勤め、その後は平塚市観光協会へ。「そこで暮らしている人だからこそ観光につながる魅力を知っているはず」として、市民参加の観光づくりに注力。海岸のハマヒルガオの再生や、「七福神めぐり」の企画に奔走した。知恵を出し合い、ゼロから作り上げた約10年を「大変だったけど、面白かった」と懐かしむ。
○…困っている人が遠慮せずに「助けて」と言える関係性を地域に広めるのがゴール。いつ、誰に、何を頼むことができるのか―、その仕組みが分からなければ浸透はしない。あらゆる場に顔を出し、活動や依頼事例を紹介するのは「こんなことも頼んでいいんだ」という安心感につなげたいため。「地域一帯を『向こう三軒両隣』のような温もりで包みたい」。その足取りに迷いはない。
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