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第70回かながわ駅伝で箱根町チームの監督を務めた 川久保 一浩さん 箱根町強羅在住 48歳

公開:2016年2月26日

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後輩たちへ 襷は託した

 ○…監督は強羅駅前にある酒屋の主人だ。年季の入った店内には地酒や菓子をはじめ、ウルトラセブンのフィギュアの数々に、箱根駅伝のポスターがずらり。聞けば毎年箱根駅伝の審判も務め、往路の芦ノ湖ゴール手前で順位やタイムの記録を担当しているという。ラストスパートの選手たちを確認し、メガホンで周囲に伝える。はるか遠くの選手も一見しただけで大学名が判別できるようになった。

 ○…少年時代の憧れは地元出身の箱根駅伝ランナー・楠本武彦さん(日大・昭和57年他出場)。中学で一念発起し、早雲山や強羅一帯を走り始め、学校のマラソン大会で優勝するようになった。小田原高を経て中央大に合格、迷うことなく陸上部の門をたたいた。ところがそこは猛者揃いの名門。地方のマラソン大会で個人優勝はできても、箱根駅伝出場だけは叶わなかった。その後、プレス工業(株)(川崎市)に就職し、同社役員の勧めで陸上部を創部した。選手兼監督として15年、手塩にかけたチームはいま全日本実業団駅伝に出場するほどに育っている。

 ○…13年前に父・信一さんの店を継ぐため帰郷。店内のウルトラセブンは社会人になってから集め始めたもので秘密基地が箱根の二子山という設定にも惹かれた。地球防衛軍のヘルメットなど、レア物約千点を秘蔵する。「放送開始は48年前。だから私はセブンと同い年ですよ」。2児の父となった今は家庭を守る使命もあり、コレクションに投資する余裕はない。

 ○…かながわ駅伝には3年前まで選手として出場したが、今回は監督に就任。箱根チームは雨にも負けず町村の部2位でゴールした。来年こそ目指すは優勝だが、ふと表情が曇る。「この10年、箱根っ子の運動能力が低下しているんです。外遊びが減ったせいかな」。最近は若手を集めて夜間練習会を開くようになった。「いつか箱根駅伝を走ってほしい」。悲願の襷はもう、後輩たちに託してある。

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