宮前区 社会
公開日:2026.09.18
認知症「とにかく早目の相談を」 かわさき記念病院 長濱康弘院長インタビュー
9月「認知症月間」、21日は「認知症の日」になる。病気を正しく知ることが予防や適切な対応への第一歩。本紙では、川崎市で初めての認知症専門病院として設立された「かわさき記念病院」(潮見台)の長濱康弘院長(61)に話を聞いた。
「とにかく早目の相談を」
――どのような症状が出た時に認知症を疑えば良いでしょうか
「一番多いきっかけは『物忘れ』です。昔のことではなく、昨日のできごとや最近のことに対して『そんなことあったっけ?』と忘れてしまう。以前無いような忘れっぽさが現れることが一番多い症状になります。その他にも、言葉が出にくくなったり話しにくくなったりする変化や、月に1回、半年に1回ほど行く場所へ向かう際、電車や車での行き方に迷うこともよくある症状です。あるいは家族から見て『最近めっきりやる気がない』と感じられる場合も初期症状の可能性があります。
まずは、かかりつけ医の先生に相談するか、当院や聖マリアンナ医科大学病院などの専門機関を気軽に受信してください。認知症は突然なる病気ではなく、徐々に症状が現れます。今はとの段階にあるのか、はっきりさせることが大切です。
――「早期発見」がその後の治療や進行に関わるとお聞きしました。
「認知症は病気によって進行の仕方も有効な薬も異なります。例えばアルツハイマー病やレビー小体型認知症などは、薬によって病気の進行を確実に遅らせたり、幻覚症状を抑えたりする効果が証明されています。
ただし、どちらも、ごく初期の段階での適応となりまので、早期の段階で何が原因の病気なのかを正確に診断することが最も重要なポイントとなります」
――認知症の予防や、日常でできるリスク軽減策はありますか
「遺伝や体質など対策が難しい部分もありますが、日頃の心がけでリスクを減らすことは可能です。例えば中年期であれば、高血圧や糖尿病といった生活習慣病の予防・管理をしっかりすること、定期的な運動、うつの予防や治療などが効果的です。高年期では、難聴や視力障害を放置しないこと、適度な運動による筋力低下の予防、そして、社会的な孤立を避け、人とコミュニケーションをとる・会話をすることが脳の活性化につながります。
簡単に言えば『脳をさぼらせない』ことです。脳は体を動かしたり人と会話したりすることで全体が使われます。使わないと筋肉と同じで衰えてしまいますので、日頃から意識して過ごすことが、認知症になり難くすることに繋がります」
――最後に、地域の皆様へメッセージをお願いします。
「専門医の立場から一番お伝えしたいのは、『あれ?おかしいな』と感じたら、とにかく早めにご相談いただきたいということです。もう少し早く来ていただければ選択肢があったのに…。というケースも少なくありません。
ご本人やご家族でも気になることがあれば躊躇せず、受診や相談という一歩を踏み出していただければと思います」
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