箱根・湯河原・真鶴 社会
公開日:2019.05.01
予想覆す接戦 冨田氏4選
任期満了に伴う湯河原町長選が4月21日に行われ、現職の冨田幸宏氏(61)が新人で元町議の室伏友三氏(70)を制し4選を決めた。
8年ぶり投開票
冨田氏陣営の出陣式には相手陣営の10倍近い500人が来場し、地元議員や国会議員が駆けつける圧勝ムードだったが、結果は接戦とも言える約1300票差。冨田氏は人口減少を念頭に「持続可能な町にしたい」と口元を引き締め、「観光振興は官民連携を進めつつ、行政サービスで可能なものは広域連携し、経常経費を抑える努力をしたい」と述べた。今回の選挙戦については「財政に問題があるなど誤った情報が流れており、説明して正すのが私の責任。この12年で行革はしっかり進めた」と語った。
室伏氏は元教員で元町議。自然環境(鳥類)関連の見識をもとにアウトドア拠点の設置や、中学給食の実施、役場の職場環境改善などを掲げ、現職をハコモノ行政と批判した。「最初は6人ほどで始めた事がこれほどになったのは大きい。町政に一石を投じられたのではないか。現職は真摯に受け止めるべき」と語った。
本紙では投票前日、街中の有権者約60人に声掛けして論点を聞いた。投票の判断材料として最も多かったのが「子育て環境」。公園の多さや豊かな自然に満足する声とともに、様々な年齢層の子育て経験者から中学校給食を希望する声が出た。「仕方がない」「町にお金がないのだから」と受け止める人もいた。
観光振興への関心度も高かった。町は湯元通りを昔ながらの温泉風情を活かす形で整備し、閉館していた老舗旅館が再生したばかり。近くの万葉公園も官民連携でリニューアルする計画を打ち出すなど、温泉場を中心に明るい話題が続く。湯河原の宿泊客数は28年前に133万人のピークを迎えた後に落ち込んだ。昨今は大手会員制ホテルや見学型菓子工場がオープンした効果で57万人(平成28年)〜68万人(29年)〜69万人(30年)と回復しつつある。こうした企業進出も冨田町政の成果と捉える声と、そうではないという声に分かれた。観光振興よりも働き手不足への対策を求める旅館関係者もいた。
防災面では旧湯河原中跡地に「防災コミュニティセンター」が完成、消防分団詰所や統合保育園の屋上に津波避難施設を設置するなど、地震・津波を念頭にハードが整備されている。その一方で海に面した湯河原中学校を不安視する声が複数あった。屋上への避難ルートなどは整備されているものの、いまだに幼小中の保護者間で話題にのぼるらしい。
冨田氏がこの選挙戦で繰り返し語った「人口減少の現実の共有」。将来を見据えた布石のひとつに、予約型乗合タクシー「ゆたぽん号」の試験運行がある。交通弱者や不便地対策の切り札として始めているが、本格運行するかは未定。対象エリアから外れた住民からは不安が聞こえる。確実に増える弱者に、行政は今後も寄り添えるのか。町民側は人口減少を受け止めた上で、どう変わるべきなのか。青写真はまだ見えてこない。
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