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秦野 コラム鵜の目鷹の目

公開日:2015.02.12

vol.4
鵜の目鷹の目
秦野市元教育長東海大学講師 金子信夫

  • 金子信夫

商売十訓に学ぶ



 私は、社会性に欠けた専門馬鹿の世間知らずと揶揄される教員には絶対になりたくないとの思いから「民間でも通用するプロ教員」を一つの目標としてきました。また、退職後は私立幼稚園か私塾を立ち上げて経営してみたいと夢を語っていたことを思い出します。



 とは言っても「民間経営」や「儲ける」ことの本質や奥義、苦労や難しさを具体的に知ることもないまま、現在に至っています。



 先日、ある商人の方から昔の近江商人たちが大切にした「商売十訓」があるとの話を聞き、さっそく調べてみました。



 一 商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり



 二 店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何



 三 売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる



 四 資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし



 五 無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ



 六 良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり



 七 紙一枚でも景品はお客を喜ばせる、つけるもののないときは笑顔を景品にせよ



 八 正札を守れ、値引きはかえって気持ちを悪くするくらいが落ちだ



 九 今日の損益を常に考えよ、今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ



 十 商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ



 商売・儲けることへの誇りと自信、謙虚な中に責任感と使命感を持った近江商人の心意気を感じるとともに、現代人が毎日の生活に活かすことができるキーワードが並んでいることに感心しました。プロ教員をめざす学生達にも是非紹介したいと思います。

 

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