秦野版 掲載号:2015年2月26日号 エリアトップへ

vol.6 鵜の目鷹の目 秦野市元教育長東海大学講師 金子信夫

掲載号:2015年2月26日号

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群青【2】

 「戦争を知らない子どもたち」と言われて久しい私達世代は、ベトナム戦争を通して圧倒的な軍事力の限界と多数の死傷者の中で一部の軍需産業だけが一人勝ちだったことを知りました。

 日本に生活し、戦争で命を落とすこともなく、私達の子どもたちも平和な中で社会人となり、今では可愛い孫たちが元気に成長し始めています。この孫たちが17才になり、帰る燃料を積まない特攻機に乗って出撃することが許せますか? やむを得ないと手を振って見送ることができますか? 70年前はそれが現実で、群青ではその思いを次のように訴えています。

 老いた足どりで 

    想いを巡らせ

 海に向いて 

   一人立たずめば

 我より先に逝く

    不幸は許せど

 残りて哀しみを

    抱く身のつらさよ

 戦争や被爆の体験者の声を聴く機会はますますゼロに近くなっています。戦後70年の今年、そのような人々の声を聞き、肌合いを感じてきた戦後生まれの私達にできること、しなくてはならないことが何なのか、しっかり立ち止まって考え、一歩でも行動に移すべきではないでしょうか。

 今、世界はテロの恐怖にさらされ、今後ますます復讐の連鎖、より強大・強力な武力への依存、核兵器による威嚇や拡散などが全世界を覆いかねません。

 空を染めてゆく 

    この雪が静かに 

 海に積りて 

    波を凍らせる

 空を染めてゆく 

   この雪が静かに

 海を眠らせ 

   貴方を眠らせる

 3百万人の命というあまりに大きすぎる代償として、今日の日本の平和があります。群青の海を前にして、真摯に耳をすました時、日本人だからこそ世界に発信できること、すべきことが聞こえてくるはずです。
 

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