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緑区 人物風土記

公開日:2013.05.23

霧が丘高校出身のbjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)選手
綿貫 瞬さん
大阪エヴェッサ所属 25歳

「考えるプレー」で挑むプロの道

 ○…初めてプロ選手としてプレーした約6カ月の戦いが今月閉幕した。178センチの体をフルに動かし、持ち味のスピードで身長2メートル前後の選手が揃う相手の守備陣を切り崩す働きを見せた。得点につながるパスの数を表すアシスト数はチーム一をマーク。「攻撃の切り口を生むのが私の仕事。今季、チームは低迷しましたが、”まとめ役を務める”という課題が見つかりました」。頭は来シーズンへと切り替わっている。

 ○…「もうバスケをやめようと思っていたんです」。昨シーズンまではbjリーグの2部チームに所属。スポーツクラブでフルタイムで働きながら、夜間練習、試合とバスケ漬けの2年間を石川県で過ごした。最初の1年間は思うようなプレーができず、将来を見据えて引退を考える日々だった。「自分のできるプレーをすることだけに集中したら結果が出たんです」。2年目にチームの中心選手としての活躍をみせ、ドラフト1位で現在のチームに。「常に改善点を考えてプレーしていたことが結果につながったと思います」

 ○…選手として一番力を伸ばした時期に、霧が丘高校時代を挙げる。「とにかく楽しかったですね。みんな仲が良かった」。同校体育館の4分の1のスペースで、1時間半程度の時間しかない条件のなかで練習を繰り返した。自身が1年生の時、地区予選で1回戦敗退だったチームが、3年次には同校初の全国大会出場を果たした。「奇跡でしたね。『授業中に居眠りしたら試合には勝てない』など高校生なりに自分を追い込んでいましたね」と振り返る。

 ○…「特別に運動神経も良くなく、本当に普通の人なんですよ」。友だちに誘われ小学生時に始めたバスケ。やればやるほど上達する達成感を味わいたくて、のめり込むうちに気がつけば日本最高峰のステージに。「自分のできることを突き詰めていくことで力をつけてきた。これからもそれだけですよ」

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