南区 人物風土記
公開日:2011.07.14
南まつり実行委員会の委員長
金谷 庄三さん
永田みなみ台在住 65歳
被災地に届ける地域の幸せ
○…「東日本大震災被災地復興祈念」のサブタイトルが付いた今年の南まつり。大型絵どうろうの展示や盆踊りなどは行わず、例年とは雰囲気が大きく異なるまつりになりそうだ。「実行委員会の中にも戸惑いはある」と率直に語る。「私たちにできることは何なのか。被災者に対し、『私たちも頑張っている』という気持ちを持って参加してほしい」。福島の物産展を行う今回、復興を信じる気持ちを南区から発信していく。
○…高校まで北海道で育ち、港湾関係の仕事に就くのと同時に神奈川へ。南永田団地が完成した翌年の1975年から南区に住み始めた。保育所の設置など、団地住民共通の課題を解決しようと、手探りで自治会を立ち上げた。「顔も知らない人同士の組織作りは大変だった」と振り返る。もちつき大会を行うため、幼稚園に頭を下げて臼や杵を借りたのは良い思い出だ。
○…体育指導委員を30年以上務め、今年度からは区体育指導委員連絡協議会の会長に就任。約200人の委員の先頭に立ち、区民の健康づくりに取り組む。夏休みのラジオ体操の開幕日に子どもの前に立って”模範体操”を見せるのが恒例だ。公認指導者の資格も取り、今年も間もなくやってくる開幕日が待ち遠しい。入浴前の腕立て伏せを欠かさず、自らの健康づくりにも余念がない。
○…現在は六ツ川の高齢者施設で送迎の運転手を務める。趣味として長く続けているのが社交ダンスとハーモニカ。特にハーモニカは「澄んだ音色で演歌も演奏できる」とお気に入り。一見、関係がなさそうな2つの趣味だが「ともにリズムが大切」だとか。3人の子どもは独立し、今は妻と2人で暮らす。「アルコールが入り過ぎると怒られるけどね」と苦笑い。「家族の幸福は、地域の幸せがあってこそ」がモットー。「地域の仲間と活動できたことは自分にとって宝物」と語り、南まつりで地域の幸せを被災地にも届ける。
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