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大和市内で1897人が参加 子どもへの環境の影響を探る 横浜市立大学医学部エコチル調査
環境省は2011年度から「子どもの健康と環境に関する全国調査」(エコチル調査)を実施している。日本全国ですでに7万7512人(7月31日現在)、大和市だけでも1897人(8月20日現在)が協力している。参加している母親の一人、上草柳在住の萩原千代さん(34)に話を聞いた。
エコチル調査では、赤ちゃんが母親のお腹にいる時から13歳になるまで定期的に健康状態を確認し、環境要因が子どもたちの成長・発達にどのような影響を与えるのかを調べている。神奈川県内は横浜市立大学医学部内にある「かながわユニットセンター」が、大和市、小田原市、横浜市金沢区をモデル地区とし調査している。
萩原さんは7月21日に次男・玄彬(はるあき)くんを出産したばかり。エコチル調査に参加した動機を「病院から調査のことを説明され、私で役に立つことならと思って。参加すること自体、好きだから」と話す。長男の正彬(たかあき)くんはアレルギーなど一切ない、健康優良児。「うちは関係ないと思っていたけど、学校に行くようになって、アレルギーの話をよく聞くようになった。調査で要因が少しでも分かれば」と期待を込める。
また、「医師の健康診断や育児相談が受けられるので、いいですね」とも。大和市は「医師によるエコチル育児相談」を2年前に開設。従来は保健師と管理栄養士のみだった育児相談で、小児科医にも直接相談できる環境を整備した。「気になることを直接、お医者さんに聞けるので安心」と笑顔を見せる。
エコチル調査の内容は血液や尿、髪の毛の中の化学物質、生活習慣、子どもの成長や病気の記録(母子健康手帳や健診の記録)などについて。妊娠中と子どもが13歳になるまで、半年に1回質問票調査がある。症状が出ても、過去には遡れないため、小さいころからの調査が必要とされる。「分厚い質問票で正直言うとちょっと面倒だったが、細かな設問から全国でちゃんと調査しているんだなと思えた」と信頼をよせる。
萩原さんが長男の正彬くんを出産したのは8年前。出産後、子宮頸がんになり、3年間も生理がなかった時期もあった。そんな萩原さんが子どもに臨むことは、「元気で手がかからないこと」。エコチル調査は、自分らしく輝く母親をサポートできるよう、子どもたちが健やかに成長できる環境の実現を目指していく。
「未来の子ども守りたい」大和市のエコチルママの声
■茂田実香さん(27)
今秋の11月16日が出産予定日だという茂田さん。「エコチルは、特別な相談窓口があるので心強い」と話す。「食生活だけでなく、生活環境が子どもの健康にどう関係するのかは気になる。近くに高速道路が通っているので、大気汚染がどう影響するのかとかが、この先、調査で明らかになればいいと思います」
■菊池愛美さん(26)
3人の子どもの母親である菊池さんは現在、妊娠7カ月。「自分の子どもというより、未来の子どものためと聞き、協力しようと思った」という。「調査項目を見て、ずい分細かく調査していると感じた。これからの未来が少しでもいい方向に向かっていけるよう、協力したい。結果を、先々に生かしてもらえれば嬉しいです」。
■入内島(いちじま)紘子さん(32)
「真っ直ぐ、やさしい子に育って欲しい」と話すのは入内島さん。初めての子育てに、戸惑うことも多いという。それだけに「いろいろ話してみたかった」と参加動機を話す。「自分の子にアレルギーは特にないが、調査がどういう結果を生むのか、もっと詳しく分かるようになれば」と期待を寄せている。
神奈川ユニットセンター
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