荏子田小「つり天井」撤去へ 市が落下防止対策
学校施設における天井などの落下防止対策として横浜市は11月初旬から、荏子田小学校(三橋国雄校長)の体育館にある「つり天井」の撤去準備を始めた。同工事は東日本大震災発生時、被災地の多くの学校施設で、同様の天井が落下する被害が発生したことを受けて実施されるもの。市は12月中に撤去作業を始め、14年2月末までに工事を終わらせる方針だ。
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甚大な被害が発生した東日本大震災の被災地では多くの学校施設で天井材などが落下。児童生徒らが負傷したほか、学校施設が避難場所として使用できない事態も発生した。文科省に報告されている同震災での公立小中学校施設の被害件数は3014件(横浜市内0件)。そのうち天井材の落下が1636件と半数以上を占めた。
これを受け、同省は今年8月、学校施設の天井などの落下防止対策の推進を各自治体に通達。横浜市は9月、市内公立学校などの体育館や武道場を調査した結果、小学校9棟、中学校98棟、高校17棟、特別支援学校6棟の合計130棟に「つり天井」が備え付けられていることが判明した。13年度は荏子田小学校など市内10校で撤去作業が進められる方針だ。残りの120棟は、15年度中に撤去を目指していく。
市教育委員会・教育施設課の飯島秀美担当課長は「大規模地震が来る万が一に備え、天井が高い体育館や床面積の広い施設などから実施していきます」と話している。
区内7校は14年度以降に「つり天井」撤去事業
横浜市の調査によると「つり天井」のある公立学校は区内に8校。荏子田小学校の体育館以外は、すべて中学校の武道場に設置されているという。「つり天井」が残っている7棟の撤去について、市担当者は「14年度予算が決まり次第、残りの中から優先順位を決めて撤去作業を進めていく」と話している。
荏子田小学校の体育館は来年2月末まで使用禁止。市は現在、撤去作業に向け着々と準備を進めている。同校の三橋国雄校長は「地域防災拠点となり活動する場所でもあります。つり天井の撤去で生徒らの安全が確保できるので安心しています。卒業式もしっかりできるので嬉しい」と話す。
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