横浜市内の小学5、6年生から大学生までを対象にした薬物乱用防止のポスターコンクールで、若葉台特別支援学校高等部1年の鈴木葵さん(16)=鴨志田町在住=が最高賞にあたる横浜市長賞を受賞。9月13日には西区で表彰式が行われた。
コンクールは横浜市や市薬剤師会らによる実行委員会が主催で、7月中旬から9月13日までの「薬物乱用防止キャンペーンin横濱」に合わせて開催された。市長賞の入賞者は3人で、応募総数302点から小学生、中学生各1作品と、高校生の鈴木さんの作品=写真=が選ばれた。
「一度薬物を使ったら、元には戻れない。沈むように落ちていく様子を表現した」という鈴木さん。ニュースや授業で薬物の怖さを知り、中学3年生だった昨年に、美術部を通し初めて同コンクールに応募した。佳作だったことから今年も再挑戦したという。
作品は「堕ちたら戻れぬ 絶望の深海」としたキャッチコピーで、深海を描いた。作品に活用したのは、パソコンの制作ソフト。下書きや絵の一部を手書きし、その他は専用のペンとタブレットで描いた。「今までは大きな賞をとったことがなかったので、努力が実って嬉しい」と話す。
パソコンで技術のばす
普通級に通っていた中学で美術部に入部、特別支援学校に進学した高校でも美術部に所属し、ポスターなどを手書きで制作する。幼いころから絵が好きだったが、以前は絵の上手い人と自分を比較しては、自信をなくす時期が続いていた。
転機となったのは、昨年の夏ごろ。知り合いを通じて千葉県在住のプロの女性漫画家から、それまで独学だったパソコン用ソフトでの制作の指導を受けられるようになった。遠方のため、直接指導を受けられるのは、年に4回ほど。そのほかはメールでやり取りし、技術を磨く。「今回の受賞を機会に、自信を付けたい。柔らかい絵が好きなので、得意なことを伸ばしていければ」
区内の鴨志田中学校からは、河野聡子さん(2年)の作品が市薬剤師会会長賞に選ばれた。実行委員長で、市薬剤師会会長の向井秀人さんは「選考委員が『らしさ』を大事に、心に語りかけてきた作品を選んだ。子どもたちが将来、周りの人を助け、明るい社会をつくってくれれば」と話す。受賞作品は今後、市民に向けた薬物乱用防止の啓発物品に活用される予定。入賞作品はウェブサイト(http://www.nodrugyokohama.jp)で見ることができる。
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