青葉区を拠点に、エコや地域情報をウェブで発信するNPO法人「森ノオト」(北原まどか理事長)がこのほど、地域環境保全功労者として環境大臣賞を受賞した。北原理事長は「森ノオトを創刊して10年。地球温暖化など環境問題が世界的に大きな問題となる中で、地域からできる行動のヒントをぶれずに発信し続けてきたことが評価され、本当にうれしく思います」と喜びを語った。
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地域環境保全功労者表彰は、多年にわたり同活動に関して顕著な功績があった人、団体を環境大臣が表彰するもの。横浜市の推薦を受け、今年度は市内から森ノオトを含む2団体が選ばれた。
人と自然の調和社会を
「青葉台発・地元のエコ発見メディア」として2009年11月にウェブサイト「森ノオト」を創刊した同団体。子育て世代の女性が取材、発信するスタイルで、人と自然、農が調和できるヒントを発信してきた。
そして、創刊2年目に起きた東日本大震災。エコだけでなく、脱原発などエネルギーの持続可能性についても取り上げるようになり、自宅でできるソーラーシステムや節電の取組みなども紹介していった。「森ノオト創刊のきっかけは、子どもたちの生きる未来を守りたいという思いだった。その意味で原発事故は大きなショックだったし、これまでそういう社会を容認してきたのは自分たちなんだと反省した」と北原さん。そして、「デモなどに参加するのではなく、情報発信を通じて問題に気づく仲間を増やしていくことが私たちにとっての環境活動」と軸足を定め、その活動を持続可能にしていくために13年1月には団体をNPO法人化した。
近年は環境にとどまらず、福祉や男女共同参画、貧困など多様な社会問題も取材して情報を発信。行政と連携した多世代交流事業や子育て世代向けツアー、地域の生産者との地産地消マルシェなど様々なイベントも行っている。また、環境問題や地域につながる市民を増やそうとライター養成講座も市内外で実施。19年には横浜環境活動賞大賞も受賞した。
北原さんは「森ノオトがここまでこられたのも青葉という地域のおかげ。これからもコンポストやリユース食器など地域で衣食住のあらゆることをエコにできるヒントを発信し、同じ思いを持つ担い手を増やしていきたい」と目標を語った。
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