青葉区 人物風土記
公開日:2023.01.01
「私のしごと」作文コンクールで最高賞の文部科学大臣賞に選ばれた
加藤 千采(ちうね)さん
桐蔭学園高校 2年
理想の研究者追いかけて
○...板碑(いたび)の研究をしていた祖父とその背中を追いかけ研究者になりたい自分の関係を何か形に残せないか。そんな思いで応募した「私のしごと」作文コンクール。全国の高校生から寄せられた2687編の中から最高賞の文部科学大臣賞に選ばれた。受賞の通知メールがきて「2、3度見した。言葉が出ないくらいにうれしかった」ととびっきりの笑顔。
○...小さい頃からチャンバラなど色々な遊びを教えてくれた祖父。いつも優しく、調査の帰りにドングリを持って帰ってきてくれることから「ドングリじいじ」と呼んでいたことを祖父の葬式をきっかけに思い出した。それから聞いた研究者としての祖父の一面。頑固者で、曲がったことが嫌い。一つのことに情熱を持ち、粘り強く研究を続ける姿勢に調査依頼が絶えなかった。そんな人柄が、研究者としても憧れる理想像になった。
○...静岡県出身。医療研究をしていた親戚の影響で医師を目指し、親元を離れて桐蔭学園に進学。授業外で、大学生に混ざり研究を行うプログラムに参加している。出身地が鮎の友釣りで有名なこともあり、鮎を研究テーマにした。「関連した論文が少なくて第一人者を目指したいと思った」と板碑の蝶型蓮座という新しい型を発見した祖父を追う。
○...普段は御朱印集めが趣味の高校2年生。帰省したら釣り好きの父と釣りに行ったり、2学年下の妹と買い物したりする時間が息抜きになっている。好奇心旺盛だが、一つのことを深く掘り下げる力が足りていないと冷静に自己分析。将来は臨床と研究を両立する医師になることを目標に掲げ、まずは「目の前の受験を頑張り合格を掴まないと」と意気込む。理想の祖父に追いつくべく自分の道を切り拓く。
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