青葉区 文化
公開日:2023.05.18
息災祈る泣き相撲
神鳥(しとど)前川神社で
青葉区しらとり台の神鳥前川神社で5月5日、赤ちゃんの健康と成長を祈願する伝統行事「泣き相撲」が開催された。
赤ちゃんの泣き声が邪を祓った故事を由来として、400年以上の歴史があるとされる同行事。今年はコロナ禍を経て通常開催で行われ、参加申込も全て埋まるなど盛況だった。当日は祈祷の後、力士に抱えられて東西2人の赤ちゃんが土俵入り。「はっけよーい、のこった」の掛け声とともに面を付けた行司が赤ちゃんを驚かせると、元気に泣き声を上げていた。また、時にはきょとんとした表情でまったく泣かない赤ちゃんも。「泣いてくれー」と声が飛ぶと会場からは笑いも起こっていた。泣き相撲では両者に勝ち負けを付けず、全て行司預かりに。最後は力士が「よいしょ、よいしょ、よいしょ」と高らかに赤ちゃんを掲げ、健やかな成長を祈った。
最初の取り組みに登場したのは緑区在住の武藤夏紀さん(39)の長男、碧央(あお)ちゃん(7カ月)=写真右。夏紀さんはテレビで泣き相撲を知り、祖父母を含め家族全員で参加したという。「思ったよりも本格的だった。大きな声で泣いてくれて、初節句の思い出になりました」と笑顔で語った。
同神社の豊浦崇男宮司は「これからの日本を背負い、元気にするのはこの子どもたち。無事息災に育ってほしい」と振り返っていた。
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