今年開所20年を迎える『横浜ラポール』で障害者スポーツのプログラム立案に中心的に携わってきた 田川 豪太さん 港北区在住 50歳
「スポーツする喜びを伝えたい」
○…開所当初から知的・身体障害のある人がリハビリや健康づくりなどを目的に取組む”障害者スポーツ”のプログラムなどを中心的に立案し、とりまとめてきた。「あっという間の20年でした。現在では施設の浸透度も増しており、多くの方々に利用していただいています」と柔らかな笑顔を見せる。
○…25年前、大学院卒業後、(福)横浜市リハビリテーション事業団に。同団が運営するリハビリテーションセンターに在籍しながらラポールで、脳卒中などで身体が不自由になった人個々のリハビリに最適な卓球や水中運動などの種目を選定してきた。「当初は障害者スポーツのノウハウがまだ確立されていなかった。また、施設の設立趣旨も理解されておらず、健常者の利用が多かったんです」と振り返る。一方で、開所を心待ちにしていた障害者も多く「完成を非常に喜んでくれました」。20年前に担当した人が今でも通所し、スポーツを続けている姿を見ると「本当に感慨深い」と顔を引き締める。
○…大学院時代には、国立障害者リハビリテーションセンターで非常勤講師としても勤務。そこで先輩指導員に障害者に対する心構え―一人の人間として対等に向き合うこと―を説かれた。その教えが障害者スポーツに携わろうと思えた大きなきっかけになったという。「それからは”障害のある人でもスポーツを楽しめる喜びを知ってもらいたい。そういう仕事がしたい”と決意を固めた」と熱っぽく語る。
○…ラポールの活動の柱に、市内の地区センターなどで障害者スポーツ教室などを開く地域支援がある。教室に通う障害者のなかには、グループとなり、自立した活動をするケースもあるという。「まだまだ多くの人々にラポールを知っていただきたい」。地道な活動は続いていく。
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