南長津田団地 住民発意で再生に着手 市がモデル事業に選定
南長津田団地(長津田町3016の1)は今月から、住民主導による団地再生に乗り出す。市はこの取り組みをモデル事業に選定。専門のアドバイザーを派遣して、建物の老朽化問題や高齢化対策などを支援する。
子育て・高齢者支援軸に
3月末まで行なうこの取り組みは、市が今年度から始めた「団地再生支援モデル事業」の一環。1960年代などの高度成長期に建設された、老朽化が進む団地の再生を図ることで地域活性化を図るねらいがある。今回は市内7団地の応募のなかから、南長津田団地を含む2団地が選ばれた。市は「この事業の主体となるのは団地居住者。南長津田団地は住民主体の活動が活発であり、課題認識が明確であることから採用した。他団地の課題解決にも結びつくモデルとしても期待している」としている。
1971年に建築された南長津田団地は21棟488戸に約1000人が居住。入居者の約40%が65歳以上と高齢化が問題となっていた。同団地ではこの高齢化を子育て世代を支援することで解消し、「子世代が戻ってきたくなる団地」の実現を目指す。
再生にあたり注目したのは団地の中心に位置し、住民の拠点となっている「集会所」。同団地ではこの集会所の機能を充実させることで団地全体の再生を図りたい考え。具体的には▼避難所としての機能の充実▼高齢者・子育て支援の拠点としての活用――などを視野に入れ、市から派遣されたアドバイザーとともに再生計画を組み立てる。
将来的には改修も視野に
ソフト面の再生と並行し、築40年を経過しようとしているハード環境についても対策を講じる。将来的には住民出資による耐震改修も視野に、専門家による診断を受ける方針。別途プロジェクトチームを設置するなどして再生・建て替えの方向性を探るという。
この取り組みの中心となる南長津田団地自治会の栗山会長は「地域住民が気軽に集まれる場所にしたい。横のつながりを深めることで、高齢者の孤立防止や、子育てサポートなどにつなげたい」と話している。
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