鴨居自動車学校の社長を務める 長谷川 伸一さん 東京都在住 60歳
「交通安全の精神、一丸で育てる」
○…創立から54年を迎え、このほど教習所としての教育理念を明文化。「親切ていねい、面倒見の良い教習、サポートで”一生涯無事故のドライバー”を育て、卒業後もフォローする」をスローガンに掲げた。「我々は教習所としてだけでなく、地域の交通安全教育センターとしての一面も担っている。その責任とやりがいを社員一同で再確認しようと思った」。当たり前と思われることも明文化することで職員同士が同じ方向を向くための指針としたいと考えたという。
○…福島県会津若松市で3人兄弟の長男として生まれた。実家は代々呉服店を営む家だった。自身は法律を学ぶため大学進学とともに上京。卒業後、当時の運輸省、のちの国交省で鉄道や自動車、船の分野に勤務。主に法令業務に携わった河川局在籍中は、当時増加傾向にあった台風上陸に際する防災の法改正などに尽力した経験を持つ。札幌や仙台など東北でも勤務。東日本大震災の復興のただ中にある東北で鉄道などの復興にもあたった。「津波でそこにあった家や人、生活そのものが根こそぎ奪われてしまった現状にやるせなさを感じることもあった」
○…山登りを趣味とし、これまで剣岳や槍ヶ岳など思うままに登ってきた。「景色を楽しみたいから行くのはいつも夏。天気が良い日にさっと行きたいので一人で登ることが多いかな」と笑顔になる。頂上からの景色が魅力の山、頂上までの過程が面白い山、山ごとに表情が違うのを味わいながら登るのが好きだという。
○…教習所として「技能や知識」を教えることはもちろん、交通安全の精神をどう育てるかに重きを置く。「地域とも連携を密にし、イベントなど様々な機会に交通安全について考えるきっかけを作っていきたい」と、地域との協力にも意欲を燃やす。「教習所がもっと身近な存在になっていけるよう努力をしなくては。そのために職員一丸で臨みたい」と話した。
|
|
|
|
|
|