都市計画道路山下長津田線(東側)の整備状況についての説明会が1日、鴨居会館で行われた。鴨居第四地区自治会の住民らを対象に、市道路局の担当者から整備状況のほか、工事着手に向けた施工計画検討を行っている旨の報告があり、進展が見られた。
山下長津田線(白山1丁目から鴨居町までの延長1510m)は1946年に都市計画決定し、2010年に完成を予定していた。整備後は白山地区から鴨居駅前を通ることなく菅田道路に抜けることができる。
東側(総延長760m)の整備について市は「予算の確保が難しい」とし、15年度完成予定としていた期間を延長していたが、今年度約1億5千万円の予算を確保した(残事業費約70億円)。
1日に行われた説明会には多くの地域住民が参加。参加者は市の担当者から「幹線道路ネットワークが強化され、鴨居駅周辺の交通混雑の緩和が見込める」「鴨居駅を発着する路線バスなどの定時制が確保される」「生活道路に入りこんできている車両が山下長津田線に転換する」などと整備効果の説明を受けた。また片側2車線のトンネル部分(約200m)には片側に幅2・33mの歩道を整備するほか、整備後の車両や歩行者の動線を説明。進捗率(東側)について用地取得率が72%、工事費等進捗率が2%だという。加えて今年度の取組として「残りの約3割の用地取得に向けて順次交渉を進めている」「道路・トンネル・擁壁に関する設計を行っており、工事着手に向けた施工計画検討を行っている」「10月末頃から現地測量を実施する」「11月中旬頃から現地にて調査ボーリングを実施する」とした。
また、説明会では地域住民から「道路予定地に雑草が生えてごみの放置が目立つ」「トンネル上部を地域住民のためになるような有効活用を」などの要望があり、市担当者は「みなさんの意見を聞きながら検討していく」と返答した。
2010年3月に開通した西側区間(白山1丁目から鴨居5丁目までの延長約750m)について市が行った調査の結果では、整備前に鴨居駅周辺の渋滞長が750mだったのに対して整備後は320mと430m短縮。駅周辺の通過所要時間についても3分44秒から1分33秒と2分11秒短縮したと公表している。また、開通区間や周辺道路の自動車CO2排出量もケヤキ1238本分の植樹に相当する62t/年間減少したとしている。鴨居連合自治会の木村赳会長は「市からの説明も具体的だったので、一歩前進したのでは。鴨居駅周辺の渋滞緩和に向け早期の着工を希望したい」と話している。
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