緑区 社会
公開日:2023.11.30
特別対談
飯塚宏司 緑警察署長×栂野宏 緑防犯協会長
緑警察署管内で、特殊詐欺の被害が後を絶たない――。今年、約8050万円の被害(10月末現在)を認知している緑警察署の飯塚宏司署長と、緑防犯協会の栂野宏会長がこのほど特別対談を行った。被害状況をはじめ、被害に遭わないための対策などを話し合った。
飯塚署長―緑署管内の特殊詐欺被害は10月末日現在で53件、被害額が約8050万円となっています。このまま被害が増え続けた場合、昨年に続いて1億円を超えてしまう深刻な状況であります。
栂野会長―神奈川県内では2023年、特殊詐欺の被害が増加傾向にあると伺っています。年末に向けて緑区内でこれ以上被害を出さないようにしなくてはなりませんね。ところで、現在緑区内ではどのような手口が多いのでしょうか。
飯塚署長―手口は昨年と比べると変わってきています。緑区内では昨年『オレオレ詐欺』が全体の認知件数の5割を占めていましたが、親族や警察官のほかに銀行協会職員などを装い「あなたの口座が悪用されている」や「キャッシュカードを取り替える必要がある」などの口実でキャッシュカードをだまし取る『預貯金詐欺』の被害の増加が顕著です。加えて、「保険料の過払金や未払いの年金など戻ってくるものがある」と、近くのATMに連れ出され、電話口の相手の指示通りに操作をすることで送金をしてしまう『還付金詐欺』にも注意が必要です。
栂野会長―犯人は、現金をだまし取るということが最終目的ですよね。そのための手段(手口)を『オレオレ詐欺』以外にも色々と変えてくるということですね。
飯塚署長―おっしゃる通りです。『オレオレ詐欺』に対してはある程度の防犯意識の警鐘は浸透したのだろうと思います。
栂野会長―緑警察署としてどのように被害を防止していく考えでしょうか。
飯塚署長―はい。コロナが5類に移行したこともあり、啓発キャンペーンや対人型の防犯講座など通常通りに戻して実施をしています。定期的に抑止を目的とした啓発を継続することで、区民の皆さんの意識向上につなげていきたいと考えています。
栂野会長―被害に遭わないようにするためにはどうしたら良いのでしょうか。また、犯人からかかってくる電話に関して傾向のようなものはありますか。被害に遭われているのはやはり高齢者が多いのでしょうか。
飯塚署長―まず、犯人からの電話は主に日中にかかってきます。ATMが利用可能な時間、他の家族が仕事で不在な時間、いわゆる高齢者だけが自宅に居る時間帯が狙われるのです。留守番電話機能を設定し、電話に出る前にナンバーディスプレイで誰からの電話なのかを確認するなどの実践をお願いします。電話に出てしまったとしても、相手を確認する意味で「確認をするから折り返し電話をする」や「親族から電話をさせる」などワンクッション置くことで、犯人は諦めて電話を切ることが多いようです。
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