令和6年度交通安全功労者表彰を神奈川県内で唯一受けた 合志 光紀さん 北八朔町在住 83歳
「命が何よりも大事だよ」
○…20歳の若さで緑交通安全協会に入会。以来、63年の長きにわたり、地域の交通安全啓発に従事してきた。その功績が認められ、今年度の交通安全表彰を県内で唯一受けた。表彰式は都内で開催。交通対策本部長の加藤鮎子大臣の隣で写真に納まり、「こんな大それたことになるなんて、びっくりだよね」と破顔する。
○…横浜市西区の生まれ。終戦直後、母の実家がある小山町に疎開した。毎朝5時に起床し、新聞配達をした後に谷本中学校に通う日々を送る。学校までは片道1時間以上。「ほぼ毎日遅刻していた」と苦笑い。ただ、周囲には同じような境遇の学友も多く「大変だとは思っていなかった」と懐かしむ。卒業後はパン店に奉公に。選んだ理由は、父が営んでいた和菓子屋を復活させたいとの思いから。それと「食料品店ならお腹いっぱい食べられるかもと思った」。その後は新しい仕事を覚えるため、3店舗に奉公。20歳で結婚して独立すると、谷津田原マーケット内に「合志食料品店」を開店した。
○…若い頃は石原裕次郎さんに憧れて、仲間と一緒にボートを購入。水上スキーにどっぷりはまった。仕事が終わると、近所の若者らを連れて毎週のように山中湖を訪れた。今でも続く世代を超えた仲間との交流はこの時代から。「仕事と遊びに全力だったので、寝てるのかとよく心配されたね」と豪快に笑う。
○…若い頃にいとこを交通事故で亡くし、事故を無くしたいとの思いは強い。自身も63年間無事故を誇る。最近気になるのは、母親による自転車の送り迎えの様子。「仕事や給料も大事。でも子どもの命を最優先に安全運転に徹してほしい」。伝わらないもどかしさもある。でも言い続けることを止める気はない。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>