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緑区 人物風土記

公開日:2025.08.07

全国各地で演奏活動を行うバンブーフルート奏者の
清水 康之さん
三保町在住 50歳

演奏の熱意を翼に変えて

 ○…「『コンドルは飛んで行く』。どこに行ってもこれは吹く。宿命なんです」。アンデス地方に伝わる楽器ケーナのほか、さまざまなサイズの尺八など、竹から生み出された楽器を奏でるバンブーフルート奏者として全国各地で演奏活動を続けている。8月には都筑区内の田んぼをバックにケーナなどを奏でるライブにも出演する。

 ○…群馬県生まれ。法学部で学んだ後、複合機などを製造する企業に就職した。転機が訪れたのは「親しみやすい楽器だと感じて」20代半ばでケーナを習い始めて間もない頃だった。新宿駅前で「とても神秘的な音が聞こえてきた」。見ると、ペルーから来日した数人がケーナなどの演奏を披露していた。その音色があまりにも美しく「衝撃的だった。自然と涙があふれました」。

 ○…彼らの自由な生き方にも惹かれ、出会いから1、2年ほどするとメンバーのアシスタントのような存在に。数年後にはサラリーマン生活を辞め、2005年頃に湘南台でケーナ演奏を教え始めた。東京、千葉、群馬などさまざまな地でも指導。これまでに延べ2万人ほどに教えてきたという。相模大野での教室には『コンドルは飛んで行く』の作曲者ダニエル・アロミア・ロブレスの曾孫が習いに来たことも。「驚きました。ご縁というのは不思議なものですね」

 ○…緑区に暮らして約10年。農業にも関心が高く、野菜づくりに取り組んでいる。十日市場町の畑ではキャッサバなどを栽培。「いま不足している米に代わり、主食になり得ると思う。収穫したら子ども食堂などに提供するのが目標です」。奏者としては「将来、ペルーに行って現地の民謡を尺八で演奏してみたい」。熱意を翼に、世界に羽ばたく。

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