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緑区 文化

公開日:2025.11.06

「お友達」は気まぐれ
北八朔町、高木さん宅の一幕

  • 居間に上がるヤマバトを愛でる高木さん

  • 乾燥大豆をついばむヤマバト(高木さん撮影)。一回の訪問で10粒ほど食べていくという

 公園などでよく見かけるハトは「カワラバト」、または「ドバト」と呼ばれる種で、パンくずなどを撒くと群れで寄ってくる。(公財)山階鳥類研究所によると、伝書鳩に使われていた種で比較的人に懐きやすい性格をしている。

 北八朔町に住む高木正康さん(87)の自宅には警戒心が強いと言われる「ヤマバト」が1日数回訪問して来るという。情報提供を受け、カメラを携えて自宅に向かった。

 10月上旬、コーヒーをすすりながらそのときを待つこと約40分。庭にハトの姿が見えると「お父さん、お友達が来たよ」と妻の昌子さん(83)が知らせる。

 黒と赤褐色の鱗模様が美しい来客が、窓を開けておくと家の中まで入ってくる。目当ては木升に入った乾燥大豆。正康さんは距離を取り、大豆をついばむ姿を静かに見守る。「警戒心が強いから触ったりはできない。でも見てると可愛いんだ。口きかねぇけど」と、いつもの様子で「お友達」を迎えていた。

 ヤマバトが高木さんの自宅に来るようになったのは5年ほど前のこと。「近くに巣があるのかな」と正康さん。「ここに家を建てたときは近くに川が流れていてもっと自然があった」。ヤマバトは名前の通り、かつては山にいる種だったが、近年では市街地でも見られる。「腹が減ると来るんだろうね。豆を切らしたらいけないから大変なんだ。けっこう高いんだよ」と、気まぐれな「お友達」のために日々世話を焼いている。

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