こうほく第九合唱実行委員会の会長を務める 佐藤 誠三さん 綱島西在住 71歳
綱島の過去と未来に想い馳せ
○…今回で８回目の開催となる「こうほく第九演奏会」の会長に今年就任した。「今夏に亡くなられた大谷宗弘前会長の遺志を受け継ぎ、会場のどこかで聞いてくれているであろう故人に恥じない歌を披露したい」と抱負を述べる。
○…第一回の会場は地区センターだった。前会長の「港北に文化の気風を育てるために第九を始めよう」との一言から始まったものだという。最初から実行委員として携わっていたが、３回目の開催では、舞台上が人でいっぱいになるほどメンバーが集まったため、その後は、港北公会堂での演奏会へと発展。港北区役所が推進する「地域のチカラ応援事業」にも選ばれた。現在は１００人ほどの合唱団が活動中。「毎年聴いているが、年々うまくなっている」とにっこり。昨年は立ち見席ができるほどの盛況ぶりだったという。
○…綱島で４代続く家に生まれた。「もう70年以上住んでいるけれど、本当に綱島は街が変わったね」。祖父・父の代は桃などを育てていた農家。自らは受け継いだ土地を元手に不動産業を生業としてきた。綱島街道の東側は、60年ほど前はほとんど農地だったという。その後、農地は旅館や駐車場、ビルやマンションなどへと姿を変えた。「昭和35年くらいまでは、綱島は温泉街。その後はマンションが増えていったね」と当時を振り返る。現在、綱島地区連合自治会会長、綱島中町自治会会長、綱島東口商店会会長、防犯協会の理事等を兼任し、毎日のように会合がある多忙な日々を送っている。
○…３人の子どもは独立、現在は妻と二人暮しだが「６人の孫が頻繁に遊びに来る」、と嬉しげな表情。そのほかに今、楽しみなのは「綱島駅は再開発などもあり、今後10年で大きく変わること」と。今後は美観のルールを決めるなど、防犯のためにも街を整備していきたいとも。綱島の過去にも未来にもこの人あり、を実感した取材だった。
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