本紙では2024年の年頭企画として、漆原順一港北区長に新春インタビューを行った。漆原区長は、街に賑わいが戻った昨年を振り返るとともに、今年の区政運営の重点事項に「つながり」を挙げ、そのために防災対策や子育て支援などに取り組むことで、誰もが暮らしやすい街づくりを進める姿勢を示した。(聞き手/本紙・木曽祐司)
「賑わいと笑顔」実感
──まず、新型コロナウイルス感染症の5類移行により、地域に活気が戻った2023年の振り返りをお願いします。
「5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことを受け、地域のお祭りなど様々なイベントが戻ってきました。
港北区では、11月に『ふるさと港北ふれあいまつり』が開催され、前年を上回る多くの皆さまにご来場いただき、大いに盛り上がりました。また、相鉄・東急新横浜線の開業により新たな人々の流れが生まれ、12月には新綱島スクエアがオープンし、地域に活気があふれる年となりました。
昨年は、慶應義塾高等学校が、107年ぶり2度目の夏の甲子園優勝を果たしました。選手たちがどんな状況でも楽しそうにプレーする姿は、私たちにたくさんの笑顔を届けてくれました。さらに、横浜F・マリノスは、惜しくもJ1リーグ優勝を逃しましたが、ACL決勝トーナメント進出を決めました。負傷者が多い状況でも、決して諦めずに白熱した優勝争いを見せてくれました。両チームとも、たくさんの感動をありがとうございました。
多くの区民の皆さまや企業・団体の皆さまのご尽力によって、地域が賑わいと笑顔に包まれていることを実感することができた1年となりました。改めて感謝申し上げます」
「暮らしやすさ」一丸で
──港北区長として、今年の区政運営における重点事項は。
「今年の区政運営におけるテーマは、『つながり』です。港北区の強みは、人や地域、企業や団体の皆さまの『つながり』であると、私は区長就任以来強く感じています。コロナ禍によって様々な活動やイベントが自粛・縮小を余儀なくされる中、地域のつながりの火が絶えることなく今日まで続いていることは、地域の皆さまの創意工夫、絆の強さの賜物です。心から感謝申し上げます。
区民の皆さまが安全・安心に暮らせる毎日があってこそ、地域のつながりも一層、光輝きます。そのために、暮らしを守る防災対策として、区役所の危機管理体制や地域防災拠点の機能強化を図ることに加え、災害への備えの重要性を動画配信などで広く皆さまへお伝えすることで、防災意識の醸成を図ります。また、子育て支援として、妊娠中や子育て中の保護者の方の不安軽減のために、土曜両親教室や赤ちゃん会、子育てひろば体験を実施し、安心して子どもを産み育てられる環境づくりを行います。誰もが暮らしやすいまちづくりを港北区役所一丸となって進めていきます」
ミズキーホール、開館へ
──今年の3月には、いよいよミズキーホールが開館します。
「3月24日には、綱島駅東口に港北区民文化センター『ミズキーホール』がオープンします。ミズキーホールは、港北区の文化芸術における活動、発信拠点として、約400人を収容できる多目的ホールや、器楽、合唱、ダンスの練習や小規模な発表会も開催できる音楽ルーム、作品展示やワークショップ等でご利用いただけるギャラリーを備えており、地域の多様な人々が出会い、つながり、笑顔があふれる場となっております。区民の皆さまの『こころの豊かさ』につながる新たな施設となっていくことを願っています」
──ひっとプラン港北について第4期の進捗、第5期の策定、また、認知度アップの課題についてお聞かせください。
「ひっとプラン港北は第4期計画策定から丸2年が経過しました。最初の2年間はコロナ禍によって各地区で活動の自粛・縮小を余儀なくされ、計画にとっても難しい2年間となりました。しかし、そのような時こそ地域活動の魅力発信を行う意義があると考え、広報企画として『あなたのイイね!伝えよう まちの素敵な取組コンテスト』を開催しました。応募していただいた多くの活動を広報に活用させていただき、改めて地域活動の魅力をお伝えする良い機会となりました。
また、計画の認知度向上については、これまでも動画配信等、取り組んできましたが、今後も継続していく必要があると認識しています。より効果的な広報を検討し、認知度アップに向けて発信を続けていきます。
昨年は各地区で活動が活発化し、計画も新たなフェーズに入っています。コロナ禍を経て表面化した課題等を分析するため、区民意識調査を行い、調査結果を次期計画の策定にも活用する予定です。第5期計画の策定は来年度から動き出します。次の5年間の方向性を検討する重要な1年であり、地域の皆さまと一体となって進めていくことが重要だと考えております」
地域の魅力、多くの人に
──区民へのメッセージをお願いします。
「2027年には、国際園芸博覧会『GREEN×EXPO2027』が旭区・瀬谷区で開催されます。会場最寄り駅までは、相鉄・東急新横浜線の開通により、新綱島駅、そして、新幹線の停車駅である新横浜駅が直結しました。港北区は、国際園芸博覧会『GREEN×EXPO2027』への『陸の玄関口』として、多くの人が訪れ、新たなつながりが生まれ、より一層活気があふれていきます。
この他にも、港北区では、オープンガーデン、オープンファクトリーをはじめとした魅力的なイベントを実施しています。多くの皆さまに港北区の魅力にふれていただき、『イベントに来る』だけでなく、『まちを訪れること』自体が目的になるような、そんな魅力に満ちあふれたまちづくりを進めていきます。
また、全国20の政令市には、合計で175の行政区がありますが、港北区は、この中で最大の人口と出生数を誇り、さらに人口が増加する見込みです。このように、港北区は、人が集い、選ばれるまちとなっています。
より一層まちに活気があふれるとともに、区民の皆さまの安全・安心を守り、住みたい・住み続けたいまちの実現に向けて、『つながり』を大切にしながら、地域・企業・団体の皆さまと一緒にまちづくりに取り組んでまいります。今後とも、区政の推進にご理解・ご協力くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます」
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